放課後、僕の料理が君に完食されるまで。

放課後の家庭科室内に、「ジュー」と言う激しい音と肉の焼ける香ばしい匂いが充満していた。

「ーーよし、こいつを積み重ねれば…」

蓮介が真剣な眼差しでトングを操って、お皿の上に焼きあがったばかりの肉厚なハンバーグを積みあげていく。

今日のメニューは、総重量1.5キロ超えの『1ポンド・ダブルチーズバーガー(タワー仕様)』だ。

特大の自家製バンズに、あふれんばかりのチェダーチーズ、分厚いパティが2枚、そしてトマトにレタス、オニオンを強固な竹串で貫き、崩壊寸前の超高層タワーマンションとして完成させた。

上からさらに、熱々の温めたチェダーチーズをこれでもかと回しかけた。

「ーー完成、チーズが溺れるタワーバーガーだ!」

「うわっ、エグ…ビジュアルの暴力じゃん、これ!」

後ろで待機していた望が感嘆の声を漏らしながらスマートフォンを構えた。

すでに2回の撮影を経て、2人のコンビネーションは格段にスムーズになっていた。

蓮介は素早く三脚をセッティングして、バイノーラルマイクの位置を調整した。「よし、望…準備はいいか?」

「おう、いつでもいける」

蓮介は録画ボタンを押すと、息を潜めてファインダーを覗き込んだ。