「小松くん、これマジか…?
夢のヤツじゃん」
「すごいだろ?
ただのデカいプリンじゃなくて、喫茶店風の豪華仕様だ!」
昨日、2人は正式に“契約”を結んだばかりだ。
今日は望が動画配信者の“ハナノスケ”として動画を撮影する、記念すべき第1回目の放課後だった。
「ほら、これ…撮影用の機材は、これでいいんだろ?」
「サンキュー」
蓮介が差し出したのは、望が持参したスマートフォンと高性能のバイノーラルマイク(立体音響用のマイク)だ。
普段は望が1人で画角を調整して、悪戦苦闘しながら撮影をしていたらしいが、今日からは蓮介がカメラマン兼アシスタントを務めるのだ。
「じゃあ、セッティングを頼むわ。
あ、撮影が始まったら僕は喋らないから。
ハナノスケは“咀嚼音と食べっぷり”が売りだからさ、基本は身振り手振りとテキストだけ」
「了解、監督は任せて」
望は首元から下だけが映るようにカメラの角度を調整して、マイクをプリンのすぐ近くにセットした。
制服のネクタイを少しだけ緩めて、大きなスプーンを右手に握った。
蓮介がカメラの録画ボタンを押して、親指を立てて合図を送った。
ーーその瞬間、望の空気が変わった。
夢のヤツじゃん」
「すごいだろ?
ただのデカいプリンじゃなくて、喫茶店風の豪華仕様だ!」
昨日、2人は正式に“契約”を結んだばかりだ。
今日は望が動画配信者の“ハナノスケ”として動画を撮影する、記念すべき第1回目の放課後だった。
「ほら、これ…撮影用の機材は、これでいいんだろ?」
「サンキュー」
蓮介が差し出したのは、望が持参したスマートフォンと高性能のバイノーラルマイク(立体音響用のマイク)だ。
普段は望が1人で画角を調整して、悪戦苦闘しながら撮影をしていたらしいが、今日からは蓮介がカメラマン兼アシスタントを務めるのだ。
「じゃあ、セッティングを頼むわ。
あ、撮影が始まったら僕は喋らないから。
ハナノスケは“咀嚼音と食べっぷり”が売りだからさ、基本は身振り手振りとテキストだけ」
「了解、監督は任せて」
望は首元から下だけが映るようにカメラの角度を調整して、マイクをプリンのすぐ近くにセットした。
制服のネクタイを少しだけ緩めて、大きなスプーンを右手に握った。
蓮介がカメラの録画ボタンを押して、親指を立てて合図を送った。
ーーその瞬間、望の空気が変わった。



