ーーーピピピ。
次の日、私はいつも起きている時間の朝5時に起きた。起きてからすぐに洗面所で洗顔、歯磨きをし、ミニキッチンで白湯を一口飲んだ。暖かいものを飲んだからかほぅ。と声が出た。そのまま机に向かい、6時にタイマーが鳴るようにセットし、昨日できなかった課題と予習復習を始めた。
カリカリ……カリカリ……。
静かな部屋にシャープペンの音が響いた。課題と予習復習しながらも、
(今日は屋上に高野昴は来るのかしら)
そのことばかりが頭から抜けないでいた。
来ないでほしい……。そう思い願うばかりだった。
ーーーピピッピピッピピッ。
セットしたタイマーが鳴り、私は慌ててタイマーを止めた。勉強道具を片付け、私はお弁当の用意を始めた。といっても、お弁当に関しては作り置きや冷凍してある作り置きを詰めるだけなんだけれど。電子レンジで解凍したり、解凍し物を冷ましたりしなくてはいけない。白湯を飲んだときに持って行く分の飲み物も用意してあって、それを水筒に入れた。
お弁当を詰め終わり、冷ましている間に登校の準備を始めた。髪を梳かし制服に着替える。リュックに勉強道具、教科書、小説を入れた。
机にメイク道具と鏡を出した。私はほぼ整えるレベルのスクールメイクをしている。色白で肌も弱いから、使える物は限られているしファンデーションも合う色がほとんどない。だから無色の保護バームに薬用スキンケアパウダーを使っている。唇は色つきリップクリーム、眉は毛の流れを整えるだけ、目元はビューラーで上げるだけのメイクをしている。もっと派手な、校則違反スレスレなメイクをしている子達もいるけれど、私はこれくらいがいいと思ってこういうメイクをしている。口には出さないけれど
『地味なメイク』
『あれで可愛いって思ってるのかな』
という「心の声」が聞こえるときがある。こういうことがあるから集団だったりグループでつるんだりするのは嫌いなんだけれど。
メイクが終わり、リュックに水筒とお弁当を入れる。時間を確認し、私は昨日の夕食のお弁当箱を持って調理場に向かった。
昨日の夕食のときのように、ダイニングルームに入るときに学生証をかざし、調理場のカウンター越しに容器を出しながら声をかけた。
「昨日の夕食ごちそうさまです、ありがとうございました。美味しかったです。容器がこれで朝食を取りに来ました」
「お口に合って良かった。これは今日の朝食ね。この容器は夕食のときに返してね」
声をかけてすぐに原さんが出てきてそう言った。私は
「ありがとうございます、いただきます」
と声をかけて自室へと足早に戻った。今日はダイニングルームで朝食を食べる人達が多いみたいで、人が増えてきたからだ。
自室へ戻り、ふぅと息を吐いた。不意打ちで「心の声」を聞くことがなくて安心した。机に座り、私は朝食を食べ出した。食べ終わり、容器を洗い終わる頃には7時45分だった。校舎へ登校するために自室を出た。
学生寮から校舎までは5分ぐらいで着く。学生寮が敷地内にあるからだ。星蘭高校は8時30分からSHRがあるから、8時20分から30分までに登校しないといけない。
学習棟の2階にある2年B組。私の在籍しているクラス。席は1番後ろ窓際。高野昴はまだ来ていない。
私は自分の席に座って読書をする。その間にもクラスメイトはまばらに登校してくる。
SHRの時間ギリギリに登校する、というのも1年生のときにやったことがある。けど不意打ちで聞こえてくる「心の声」には対処できなかった。時と場合によっては集中豪雨かの勢いで聞こえることがあるからやめた。どんなに超能力をコントロールできるようになっても、不意打ちで聞こえてくる「心の声」だけは防ぎようがない。だから私は少し早めに登校、教室で読書か勉強をしてやり過ごす、というやり方に変えた。全く聞こえなくなったということはないし、聞こえることには変わらないけど誤差の範囲ぐらいではマシになった。そもそも教室でもどこでも私に話しかけて来る人は誰もいない。いないはず、だった。
昨日の、屋上での出来事があるまでは。高野昴は教室では話かけてこないと思うけれど。本人もそう言っていたから。
ーーキーンコーンカーンコーン……。
チャイムの音が聞こえて、ふと顔をあげるとクラスのほぼ全員は登校していた。その中には高野昴もいる。チャイムの音が鳴ってすぐに担任の林鈴先生が来た。
「席について下さい。出欠と朝のSHRを始めます。日直の方お願いします」
今日もまた、憂鬱な1日が始まった。
次の日、私はいつも起きている時間の朝5時に起きた。起きてからすぐに洗面所で洗顔、歯磨きをし、ミニキッチンで白湯を一口飲んだ。暖かいものを飲んだからかほぅ。と声が出た。そのまま机に向かい、6時にタイマーが鳴るようにセットし、昨日できなかった課題と予習復習を始めた。
カリカリ……カリカリ……。
静かな部屋にシャープペンの音が響いた。課題と予習復習しながらも、
(今日は屋上に高野昴は来るのかしら)
そのことばかりが頭から抜けないでいた。
来ないでほしい……。そう思い願うばかりだった。
ーーーピピッピピッピピッ。
セットしたタイマーが鳴り、私は慌ててタイマーを止めた。勉強道具を片付け、私はお弁当の用意を始めた。といっても、お弁当に関しては作り置きや冷凍してある作り置きを詰めるだけなんだけれど。電子レンジで解凍したり、解凍し物を冷ましたりしなくてはいけない。白湯を飲んだときに持って行く分の飲み物も用意してあって、それを水筒に入れた。
お弁当を詰め終わり、冷ましている間に登校の準備を始めた。髪を梳かし制服に着替える。リュックに勉強道具、教科書、小説を入れた。
机にメイク道具と鏡を出した。私はほぼ整えるレベルのスクールメイクをしている。色白で肌も弱いから、使える物は限られているしファンデーションも合う色がほとんどない。だから無色の保護バームに薬用スキンケアパウダーを使っている。唇は色つきリップクリーム、眉は毛の流れを整えるだけ、目元はビューラーで上げるだけのメイクをしている。もっと派手な、校則違反スレスレなメイクをしている子達もいるけれど、私はこれくらいがいいと思ってこういうメイクをしている。口には出さないけれど
『地味なメイク』
『あれで可愛いって思ってるのかな』
という「心の声」が聞こえるときがある。こういうことがあるから集団だったりグループでつるんだりするのは嫌いなんだけれど。
メイクが終わり、リュックに水筒とお弁当を入れる。時間を確認し、私は昨日の夕食のお弁当箱を持って調理場に向かった。
昨日の夕食のときのように、ダイニングルームに入るときに学生証をかざし、調理場のカウンター越しに容器を出しながら声をかけた。
「昨日の夕食ごちそうさまです、ありがとうございました。美味しかったです。容器がこれで朝食を取りに来ました」
「お口に合って良かった。これは今日の朝食ね。この容器は夕食のときに返してね」
声をかけてすぐに原さんが出てきてそう言った。私は
「ありがとうございます、いただきます」
と声をかけて自室へと足早に戻った。今日はダイニングルームで朝食を食べる人達が多いみたいで、人が増えてきたからだ。
自室へ戻り、ふぅと息を吐いた。不意打ちで「心の声」を聞くことがなくて安心した。机に座り、私は朝食を食べ出した。食べ終わり、容器を洗い終わる頃には7時45分だった。校舎へ登校するために自室を出た。
学生寮から校舎までは5分ぐらいで着く。学生寮が敷地内にあるからだ。星蘭高校は8時30分からSHRがあるから、8時20分から30分までに登校しないといけない。
学習棟の2階にある2年B組。私の在籍しているクラス。席は1番後ろ窓際。高野昴はまだ来ていない。
私は自分の席に座って読書をする。その間にもクラスメイトはまばらに登校してくる。
SHRの時間ギリギリに登校する、というのも1年生のときにやったことがある。けど不意打ちで聞こえてくる「心の声」には対処できなかった。時と場合によっては集中豪雨かの勢いで聞こえることがあるからやめた。どんなに超能力をコントロールできるようになっても、不意打ちで聞こえてくる「心の声」だけは防ぎようがない。だから私は少し早めに登校、教室で読書か勉強をしてやり過ごす、というやり方に変えた。全く聞こえなくなったということはないし、聞こえることには変わらないけど誤差の範囲ぐらいではマシになった。そもそも教室でもどこでも私に話しかけて来る人は誰もいない。いないはず、だった。
昨日の、屋上での出来事があるまでは。高野昴は教室では話かけてこないと思うけれど。本人もそう言っていたから。
ーーキーンコーンカーンコーン……。
チャイムの音が聞こえて、ふと顔をあげるとクラスのほぼ全員は登校していた。その中には高野昴もいる。チャイムの音が鳴ってすぐに担任の林鈴先生が来た。
「席について下さい。出欠と朝のSHRを始めます。日直の方お願いします」
今日もまた、憂鬱な1日が始まった。
