正解のない喫茶店〜十七歳の迷い人たちへ〜

昔から、人付き合いは得意な方だった。



愛実(あいみ)ー。この前話してたパンケーキ屋さん、行ってきたよー」



休み時間に愛実の席の前を通ったクラスメイトが、ふと思い出したように話しかけた。



「え!いいなー!どうだった!?」


「もう最高だね。ふわふわだし、生クリームも甘すぎずぺろりと食べられちゃった」



「えー」と大袈裟に反応をしながら、愛実は笑顔を浮かべる。


このクラスメイトとは、席が近くなった時によく話すようになった友達である。


数人で何度か遊んだこともあり、愛実としてはまあまあ仲がいい方だと思っていた。


この前も最近できた話題のパンケーキ屋さんについて話しながら「行きたいね」と盛り上がっていたのに。


てっきりあれは「一緒に」という意味だと思っていたのは、愛実だけだったようだ。