正解のない喫茶店〜十七歳の迷い人たちへ〜

十七歳。子どもでも大人でもない年齢。


私たちは、様々な悩みを抱えて今日も生きている…。



「おっはよー。今日はいつもより遅いじゃん?」



茹だるような暑さに顔をしかめながら、手持ちの扇風機をおでこにかざして階段を上っていると、後ろから去年同じクラスだった友達に背中を突っつかれた。



「おはよー。暑くてダラダラしてるうちに、バス一本逃しちゃって…。最悪な朝だよ」


「あはは、あるあるだね。私も今日、朝練サボっちゃった。朝から汗かきたくないもーん。華のJ Kなのにさ、汗くさくて前髪もメイクも崩れた顔で好きな人と会える?夏は部活入ったことを心底後悔するね」



そう言って笑うショートカットの彼女の肩には、ちゃんとスポーツバックがかけられている。


放課後の部活には行く気のようだ。



「でもこの前大会で優勝したでしょ?私も応援に行ったけど、最後のスパイク決める瞬間なんてすっごくかっこよかったよ。汗だくで何かに夢中になれるほど頑張れるなんて、すごいことだと思うけどなー」