あいつが出張でいない日に、お母さんが仕事から帰ったら全てを話そうと覚悟を決めていた。
でもその日、お母さんは勤務先の病院で倒れた。
病院にいたから、救急車で運ばれるよりも早く先生達に対応してもらえたけれど、それでもどうにもならなかった。
死因は急性心不全。
連絡を受けて、出張先から急遽帰宅した義父はいろんな手配を全てひとりでやった。
お葬式が終わった後、親戚に引き止められ義父がこれからのことを話し合っている時も、わたしは泣いているだけだった。
火葬の時間が午後からしか取れなかったから、小さな陶器の入れ物に入ったお母さんと家に帰って来た時には既に陽が落ちていた。
義父は家に帰って来るとすぐにお酒を飲み始めた。
あんなに里穂さんから言われていたのに、そのことに注意も払わず、制服も着替えないままぼんやりとベッドの上で膝を抱え窓の外を眺めていた。
この先、義父とふたりで暮らすことだけはあり得ないから、そうなると施設に入ることになるのだろうか?とか、そうなったら今の高校はどうなるんだろう?とか、そんなことを考えていた気がする。
ずっと見ていなかったスマホにメッセージが数件入っていた。
学校は春休みだったから、お母さんのことを知っている友達はまだいなくて、「遊びに行こう」というお誘いだった。
お母さんのことはどこかで言わなければいけないのだろうけど、今は言葉が見つからなくて誘いだけ断った。
梶葉くんからのメッセージも入っていた。
<夜になったら電話する 天津さんが出てくれるまで電話し続けるよ>
連絡先を交換してからも電話がかかって来たことは一度しかない。あのスーパー・ブルー・ブラッドムーンの日。
放課後に残らなくなってからは話すこともなくなって、メッセージもきてなかったから不思議に思った。
でもその日、お母さんは勤務先の病院で倒れた。
病院にいたから、救急車で運ばれるよりも早く先生達に対応してもらえたけれど、それでもどうにもならなかった。
死因は急性心不全。
連絡を受けて、出張先から急遽帰宅した義父はいろんな手配を全てひとりでやった。
お葬式が終わった後、親戚に引き止められ義父がこれからのことを話し合っている時も、わたしは泣いているだけだった。
火葬の時間が午後からしか取れなかったから、小さな陶器の入れ物に入ったお母さんと家に帰って来た時には既に陽が落ちていた。
義父は家に帰って来るとすぐにお酒を飲み始めた。
あんなに里穂さんから言われていたのに、そのことに注意も払わず、制服も着替えないままぼんやりとベッドの上で膝を抱え窓の外を眺めていた。
この先、義父とふたりで暮らすことだけはあり得ないから、そうなると施設に入ることになるのだろうか?とか、そうなったら今の高校はどうなるんだろう?とか、そんなことを考えていた気がする。
ずっと見ていなかったスマホにメッセージが数件入っていた。
学校は春休みだったから、お母さんのことを知っている友達はまだいなくて、「遊びに行こう」というお誘いだった。
お母さんのことはどこかで言わなければいけないのだろうけど、今は言葉が見つからなくて誘いだけ断った。
梶葉くんからのメッセージも入っていた。
<夜になったら電話する 天津さんが出てくれるまで電話し続けるよ>
連絡先を交換してからも電話がかかって来たことは一度しかない。あのスーパー・ブルー・ブラッドムーンの日。
放課後に残らなくなってからは話すこともなくなって、メッセージもきてなかったから不思議に思った。
