冷たい月と星天のクロノグラフ

スーパー・ブルー・ブラッドムーンの日。

その日は水曜日だったから、学校でも梶葉くんに会ったし、放課後も、帰りも駅まで一緒だった。

電話がかかってくる時間まで落ち着かなくて、電話なんだから関係ないのに何度も鏡を見た。
そして約束通り、夜に電話がかかってくると、窓から見える月を見ながら遅くまで話をした。

梶葉くんも、わたしが見ているのと同じ夜空を見ているんだと思うと、遠くにいてもそばにいるみたいに感じる。
次の日だってまた会えるのに、今じゃなくてもいい話を続けた。

好きだと言われていたわけじゃないし、好きだと言ったわけでもない。
友達以上だけど、恋人でもないくすぐったい関係。



この日がわたし史上一番幸せだったんじゃないかと思う。

19年後、一緒に過ごしている未来を夢見てた。


梶葉くん、大好き。


この日、自分の気持ちを伝えてたら、何かが変わっていたかな……

未来は、今とは違っていたのかな……