その夜は、梶葉くんが「電話する」と言ってくれたことが嬉しくて、そのことで頭がいっぱいになっていた。
1月31日が来るまで普通に学校でも会うのに、その日が来るのが待ち遠しくて浮かれていた。
だから、お母さんとふたりで暮らしていた時の癖で、洗面所の鍵をかけるのをうっかり忘れた。
着ていた服を脱いでブラのホックを外そうとしたところで、いきなりドアが開いて義父が入って来た時は、声も出なかった。
「胡桃ちゃんがいると思わなくて――」
義父はそう言うとすぐに洗面所から出ていったけれど、あまりにも突然のことだったから下着姿を見られたことに気づくまでに時間がかかった。
鍵をかけていなかったわたしが悪い。
でも……入る前にわたしがいることに気が付かなかったの?
わざと……じゃないよね?
嫌な想像ばかりしてしまい、胸の中がざわざわとした。
ゆっくりお風呂に入る気にもなれず、少しでも早く服を着たくて、寒いのにシャワーだけで済ませた。
お風呂から出ると、待っていたかのように義父に声をかけられ、びくりとした。
「ちょっと、いいかな」
「う……ん」
キッチンのテーブルにはお母さんが座っていて、義父はその隣に座ると、わたしにも座るように言った。
「佐和子さんにも聞いてもらっておいた方がいいと思って。実は、胡桃ちゃんが下着姿でいるところに洗面所へ入ってしまったんだ」
まさか義父がその話をお母さんにするとは思いもしなかった。
「申し訳なかった」
義父が頭を下げるのを見て、お母さんは「胡桃、鍵をかけてなかったの?」とわたしに言った。
「忘れれてた……」
「お互いに気まずい思いをしないように、鍵をかけるように決めたよね?」
「ごめんなさい」
「いや、僕がちゃんと確認すれば良かったのに、ドアが開いたから何も考えずに入ってしまって……胡桃ちゃん、嫌な思いをさせて悪かったね」
何度も申し訳なさそうに謝られて、わざとだったらお母さんの前で謝ったりしないはずだし、鍵をかけ忘れたわたしも悪かったんだからと思うことにした。
1月31日が来るまで普通に学校でも会うのに、その日が来るのが待ち遠しくて浮かれていた。
だから、お母さんとふたりで暮らしていた時の癖で、洗面所の鍵をかけるのをうっかり忘れた。
着ていた服を脱いでブラのホックを外そうとしたところで、いきなりドアが開いて義父が入って来た時は、声も出なかった。
「胡桃ちゃんがいると思わなくて――」
義父はそう言うとすぐに洗面所から出ていったけれど、あまりにも突然のことだったから下着姿を見られたことに気づくまでに時間がかかった。
鍵をかけていなかったわたしが悪い。
でも……入る前にわたしがいることに気が付かなかったの?
わざと……じゃないよね?
嫌な想像ばかりしてしまい、胸の中がざわざわとした。
ゆっくりお風呂に入る気にもなれず、少しでも早く服を着たくて、寒いのにシャワーだけで済ませた。
お風呂から出ると、待っていたかのように義父に声をかけられ、びくりとした。
「ちょっと、いいかな」
「う……ん」
キッチンのテーブルにはお母さんが座っていて、義父はその隣に座ると、わたしにも座るように言った。
「佐和子さんにも聞いてもらっておいた方がいいと思って。実は、胡桃ちゃんが下着姿でいるところに洗面所へ入ってしまったんだ」
まさか義父がその話をお母さんにするとは思いもしなかった。
「申し訳なかった」
義父が頭を下げるのを見て、お母さんは「胡桃、鍵をかけてなかったの?」とわたしに言った。
「忘れれてた……」
「お互いに気まずい思いをしないように、鍵をかけるように決めたよね?」
「ごめんなさい」
「いや、僕がちゃんと確認すれば良かったのに、ドアが開いたから何も考えずに入ってしまって……胡桃ちゃん、嫌な思いをさせて悪かったね」
何度も申し訳なさそうに謝られて、わざとだったらお母さんの前で謝ったりしないはずだし、鍵をかけ忘れたわたしも悪かったんだからと思うことにした。
