梶葉くんの買って来てくれた夕食は見たことのないデリカばかりで、その全部が美味しそう。それをリビングのローテーブルに広げ、ソファに並んで座った。
「今日から配信のやつがどうしても見たいから付き合ってよ」
「映画?」
「みたいな感じ」
テレビのリモコンにはいろんな動画配信用のボタンがついていて、その中のひとつを梶葉くんが押すと、ロゴが浮かび上がって、ユーザーを選択する画面が表示された。
ひとつはWHで、もうひとつはKT。
梶葉くんは迷わずWHのアイコンを選択したから、もう一つのKTがきっと彼女のイニシャル。
「まるで本物を見てるみたいにすごいから。天津さんも見たら驚くよ」
梶葉くんが見たいと言った番組は恐竜のドキュメンタリー映画のような内容で、人間も出てこなければナレーションがあるわけでもない。ただ恐竜の生態が描かれているだけの内容だった。
料理を食べながら梶葉くんを見ると、子供みたいに目を輝かせテレビに夢中になっている。
それを見ているこっちまで頬が緩んでしまう。
その時、突然フードピックに刺さったオリーブを無言で目の前に差し出された。
食べろってことなのかな?
パクッとそれを食べると、急に梶葉くんがこちらを向いた。
「あ――っと……ごめ……ん……」
「食べちゃダメだった?」
「そうじゃなくて……」
梶葉くんが頭を抱えて下を向いたので、ようやく理解した。
「彼女さんと間違え……た?」
「ごめんっ…ついいつものクセで……」
そういうやり取りを自然にしてたんだと思うと、梶葉くんと彼女との仲がどんなに親密か見せつけられたみたいに感じる。
「オリーブ嫌いなんだー。それでいつも彼女さんにあげてたんだー」
「そーだよっ!」
「うっわーっ! ナニソレ? そういうことしてたんだー!」
「頼むからからかうのやめて」
だって、こんなふうに言うしかない。
自分の気持ちを思い出してしまったから、茶化して冗談にするしかない。
「デザート! デザートも買ってあるから入る隙間空けといて」
「話を変えられてもねー」
「頼むよぉ」
「ほら、テレビ見ないと終わっちゃうよ? 前見て」
今のわたしには梶葉くんの背中をバンバン叩いて、泣きそうになるのを必死に笑って誤魔化すことしか出来ない。
「今日から配信のやつがどうしても見たいから付き合ってよ」
「映画?」
「みたいな感じ」
テレビのリモコンにはいろんな動画配信用のボタンがついていて、その中のひとつを梶葉くんが押すと、ロゴが浮かび上がって、ユーザーを選択する画面が表示された。
ひとつはWHで、もうひとつはKT。
梶葉くんは迷わずWHのアイコンを選択したから、もう一つのKTがきっと彼女のイニシャル。
「まるで本物を見てるみたいにすごいから。天津さんも見たら驚くよ」
梶葉くんが見たいと言った番組は恐竜のドキュメンタリー映画のような内容で、人間も出てこなければナレーションがあるわけでもない。ただ恐竜の生態が描かれているだけの内容だった。
料理を食べながら梶葉くんを見ると、子供みたいに目を輝かせテレビに夢中になっている。
それを見ているこっちまで頬が緩んでしまう。
その時、突然フードピックに刺さったオリーブを無言で目の前に差し出された。
食べろってことなのかな?
パクッとそれを食べると、急に梶葉くんがこちらを向いた。
「あ――っと……ごめ……ん……」
「食べちゃダメだった?」
「そうじゃなくて……」
梶葉くんが頭を抱えて下を向いたので、ようやく理解した。
「彼女さんと間違え……た?」
「ごめんっ…ついいつものクセで……」
そういうやり取りを自然にしてたんだと思うと、梶葉くんと彼女との仲がどんなに親密か見せつけられたみたいに感じる。
「オリーブ嫌いなんだー。それでいつも彼女さんにあげてたんだー」
「そーだよっ!」
「うっわーっ! ナニソレ? そういうことしてたんだー!」
「頼むからからかうのやめて」
だって、こんなふうに言うしかない。
自分の気持ちを思い出してしまったから、茶化して冗談にするしかない。
「デザート! デザートも買ってあるから入る隙間空けといて」
「話を変えられてもねー」
「頼むよぉ」
「ほら、テレビ見ないと終わっちゃうよ? 前見て」
今のわたしには梶葉くんの背中をバンバン叩いて、泣きそうになるのを必死に笑って誤魔化すことしか出来ない。
