悪友創造

「あら、ティフィ。
 どうしたの? これからお(さん)()?」


クロエが他所(よそ)での()(ごと)()ませ、
ギャビーの(てい)(たく)にまたやってきた。


(ひと)(がた)をした2(たい)
()(えい)ロボットも()れている。


スーツケースひとつで(たい)(ざい)するには
(ふく)(かい)(はつ)()(ざい)()りず、()(しょう)ケースを
(うん)(ぱん)ロボットに()(かさ)ねて(はこ)ばせる。


『クロ。』


ティフィは口吻(マズル)(りょう)()(おさ)えて、
(さび)しそうな()()う。


(げん)(かん)(まえ)(すわ)ったままのティフィ。


『ギャビーに()()された。』


「ココ(さま)に?」


クロエはここに(かよ)()(ぜん)から、
(じょ)(ゆう)としてのギャビーを()っている。


そのために、()(しき)しないと
(やく)(しゃ)(めい)のザ・ココに(けい)(しょう)()けてしまう。


『ギャビーは(しつけ)(きび)しい。』


(わたし)()(とき)でしたら、
 (いっ)(しょ)(しか)って(もら)えたのでしょうか。」


『…(へん)(しゅ)()だね。』


ティフィに()われてクロエは()(しょう)した。


()(だん)はアルマも(しか)られていますよね。」


『クロは(しか)られるのが、()きなのか?』


()きではありませんよ。

 (わたし)(おさな)(ころ)はよく(しっ)(ぱい)して、
 ()(ぞく)(しか)られましたよ。

 (せい)(ちょう)してからでは、
 ()(てい)(かん)(ねん)(じゃ)()されてしまい、
 (あやま)ちに()()くのは(むずか)しいですからね。」


『ぼくが(ただ)しいと(おも)ってやったことが、
 ギャビーにとっては(ゆる)せなかったんだ。』


アルマのイマジナリーフレンドだけあって、
ティフィの()(かい)(てき)(かく)さに
クロエは(ない)(しん)(おどろ)いた。


「ギャビーになにをなされたのですか?」


『アルマに()せたら(よろこ)んだのに、
 ギャビーには(しか)られたんだよ。

 (きょう)|感(かん)()るって(むずか)しいんだ。

 ギャビーはここの()(たい)(ぬし)だから、
 (したが)うしかないんだ。』


(ゆう)(せん)(じゅん)()には、
 (したが)わなければいけませんね。」


クロエもギャビーに(しか)られ、
()()されたときの(そう)(ぞう)(こころ)みたけれど、
()(だん)(かの)(じょ)(やさ)しく、(そう)(ぞう)がつかなかった。


「アルマが(よろこ)ぶものってなんでしょう。
 まさか(なか)(ゆび)でも()てました?」


ティフィに()()えた(あたら)しい()ならば、
ハンドサインの真似(まね)()(のう)になった。


(あい)(さつ)のようなハンドサインであっても、
(あい)()によっては(はん)(かん)(あた)えてしまう。


『クロも()る?』


ティフィは(はな)(あご)(おお)っていた(りょう)()(はな)し、
まだ()(かく)()たない(くち)(うす)(ひら)いて()せる。


クロエ(みずか)(つく)ったティフィの(きょう)(たい)に、
()()(きょう)()(かん)じて身体(からだ)(こわ)()った。


ティフィの口吻(マズル)からは、
(とげ)(なら)んだ(むし)(あし)()えた。


「ゴッ…。」



▶ つづく