悪友創造

()(ぬし)のギャビーは
(さつ)(えい)(けい)()などで()()けて、
()って()もない(てい)(たく)にアルマを()まわせた。


アルマはギャビーの()わりに、
(りょう)()(つく)り、(せん)(たく)(おこな)い、
(そう)()など()()(ぜん)(ぱん)(にな)う。


ティフィは()()手伝(てつだ)わされず、
()()(いっ)(かく)()かれたマットの(うえ)
(けん)(ちく)セットのパーツを()(かさ)ねていき、
(とう)(なな)めに()つように(けん)(ちく)していた。


「ティフィ。
 ご(はん)(よう)()()()たから手伝(てつだ)って。」


『シチューだ。』


今日(きょう)(こん)(だて)はクリーム()で、
アルマがローテーションに()れている、
(かん)(たん)(つく)れる(りょう)()のひとつだった。


ティフィは()(ぶか)()(あら)い、
ハンドドライヤーで(かわ)かすと、
アルマが(たな)から()()した(ふか)(ざら)
(りょう)()()(かさ)ねていく。


()(よう)になってきた。」


『ぼくもアルの(りょう)()()べてみたい。』


()べたら(はい)(せつ)()(のう)(ひつ)(よう)になるだろ。

 ティフィは(いぬ)みたいな(がい)(けん)のせいで、
 (そと)でする(しゅ)()()()めたのか?」


()(かく)(はなし)をしたのに!』


()()(わる)()われて
(きば)()()しにするティフィ。


(けん)(とう)するよ。
 二人(ふたり)()んできて。」


ティフィの(てい)(あん)から(はっ)(てん)した(たい)(しゃ)()(のう)を、
アルマは(ほん)()(とら)えていたが、
(かい)(とう)()(りゅう)にした。


アルマはバゲットをトーストし、
(れい)(ぞう)()からコールスローを()す。


(せっ)(しょく)(おこな)わないティフィを(ふく)めて、
(にん)でテーブルを(かこ)む。


ギャビーはアルマの(りょう)()
(くち)(はこ)んで(ちい)さく(うなず)く。


「アルの(りょう)()()べると、
 ()(かえ)って()たなぁ…、
 って(かん)じがするように
 なってきちゃったよ。」


()めてるように()こえんぞ?」


ギャビーの(となり)(すわ)るクロエは、
()れない(あじ)()けでも(たの)しんでいる。


『クロエは(かえ)らなくて()いの?』


ティフィの身体(からだ)(つく)った
ヒューマノイドデザイナーの(かの)(じょ)は、
(おお)(がた)(けん)身体(からだ)(てい)(きょう)して()(らい)
ギャビーの(いえ)()みついていた。


()(しゃく)をするクロエは(なに)()わず、
()(ぬし)(かお)()()(けん)(もと)める。


「まぁ、いつまでも()()いよ。
 ()()(しゃ)(しん)(ぱい)をかけなければね。」


クロエの(たい)(ざい)によって
()()(えき)(こうむ)っているわけでもないので、
ギャビーは(かの)(じょ)()宿(しゅく)(ゆる)している。


一人(ひとり)二人(ふたり)(いぬ)()わらないし。」


『ぼくは(いぬ)じゃないよ。』


「ティフィは(いぬ)じゃなくて
 ぬいぐるみって(せっ)(てい)だ。」


(なか)(ひと)など()ない
 って()うんでしょ、それ。」


『ねぇ、クロエ。
 アルの(りょう)()はどんな(あじ)?』


(しょ)(みん)のお(あじ)ですね。
 (あじ)()けが()くて、個性的(ユニーク)です。」


『お(じょう)(さま)だもんね。』


(しょ)(みん)のお(あじ)だって。」とギャビーは(よろこ)ぶ。


アルマは(かの)(じょ)(ひょう)()(しょう)(げき)()けた。


()べられるものなんだから
 これで()いんだよ。

 ()(まん)()ければ()えないぞ。」


()べられないのが()(まん)
 クロエ、(ひと)(くち)ちょうだい。』


ティフィは口吻(マズル)(ひら)いて()せる。


スプーンを()()して、
(あた)える()りをするクロエ。


アルマはティフィの口吻(マズル)()(ふさ)ぐ。


(くち)には(きゅう)(はい)()(よう)(あな)はあっても、
(しょう)()するための()()(とう)(さい)していない。


「ヒューマノイドの(しょく)()については、
 (おお)くの()(だい)がありますね。」


()(らい)(きゅう)(かく)なら(よう)()はできるぞ。
 エネルギー(へん)(かん)(むずか)しいよな。」


「そうなの?」


ギャビーの()(もん)に、アルマと
(くち)(ふさ)がれたティフィも(うなず)く。


(しょく)(りょう)からの(はつ)(でん)(こう)(てい)(おお)く、
 (ふく)(ざつ)になります。」


(はい)(せつ)(もん)(だい)になるよな。」


「それ、(しょく)()(ちゅう)にする(はなし)?」


ギャビーは(ちゅう)()をするけれど、
この(てい)()二人(ふたり)(かい)()
()まないことは(なん)()(けい)(けん)()みだった。


(しょく)()()(のう)(つく)ったりしたら、
 チベタン・マスティフみたいな
 (ちょう)(おお)(がた)(けん)(かん)(せい)するぞ。」


「そんなに(おお)きな(いぬ)
 この(いえ)では()えませーん。」


『ギャビーも()せられないで。

 ぼくはアルのペットじゃなくて、
 イマジナリーフレンドだよ。』


「こうして(じつ)(ざい)するんだから
 もうイマジナリーでもないぞ。」


()()したはずのアルマが、
ティフィの()(なか)()でて(なぐさ)めた。


(げん)(じょう)のままでも、
 (しょく)()(りょう)()さえれば、
 (はい)(しゅつ)(りょう)(すく)なくて()みますね。」


(あじ)()るのが(もく)(てき)だし、
 このスプーン(てい)()(りょう)なら
 (たい)(しょ)できそうだな。」


アルマの()(けん)にクロエが(うなず)くと、
ティフィが(なが)口吻(マズル)(ひら)き、
アルマのスプーンを(くわ)えた。


「あっ!」クロエが(こえ)()げた。


『ん?』


「まだだって! もう!」


アルマはティフィの(くち)(ひら)かせ、
ティッシュを()()んだ。


『ごえん…。』


(りょう)()()(ふさ)いで、(みずか)らのポンコツさを
(はん)(せい)するティフィだった。



▶ つづく