ひと月が過ぎ、ふた月が過ぎて、その間に何枚もの写真を撮っては提出をくり返したけれど、先輩は一枚たりとも認めてはくれなかった。
やがて、暑い夏が訪れようとしていた頃に、「今度の”高校生写真コンテスト”、出すのか?」と、ぶっきらぼうに尋ねられた。
”写真コンテスト”という一語に、胸がどくりと波打つ。
僕が、ここへ来たのは、まさにそのコンテストでの出会いがあったからだった──。
「まぁおまえの写真じゃ、入選なんて到底無理だろうけどな」
皮肉混じりに言われて、
「……先輩の特選の写真を、見ました」
と、一言を告げた。
「あの写真が好きで、それで僕は、どうしてもこの部に入りたく、て……」
最後まで言い終わらないうちに、
「……好きとかで、簡単に片づけるなよっ!」
先輩が不意に声を上げた──。
