「インスタライブをしてほしいです」とご要請を受けた。久しくしていなかったそれを求めている人がいるのかと思い、以前行ったそれを見返してみると、東京駅付近を花とデートしているライブだった。時刻は深夜1時を回っていて、人で溢れる東京駅にさえ人がいなかった。相変わらずお気に入りのブーツを履いていて、時期は冬、或るイベントに招待されて東京へ行ったときのこと。覚えてはいるのだけど、覚えていないみたいな、薄れていた記憶が映像として残っていて、なんだか懐かしかった。
今から半年前の自分がライブで話していて、けど、そいつが履いているブーツは今でもお気に入りで、過去と現在が繋がっていて不思議な気持ちになる。「次の本では花とか使いたいな」と言っていた。生憎、花束になった。カツカツと東京の街に鳴り響くブーツの音が、まだ少しだけ高く感じる。確か、この頃に迎え入れたばかりだった。「過去の自分が今の自分を作る」とはよく言われることだけど、そんなに変わったつもりはなかった。けど、ライブを眺めていると変わった気もしてきた。
ご要請を受けたメッセージをスクショして、ストーリーに載せた。「本当に人間なんですね。ボットかと思ってました」と、別の人から連絡が届く。顔を出していなくて、文字や画像でしか発信をしていないとたまにそんなことを言われる。「人間ですよ、感情もあります」と返信をして、その人とのトーク履歴を消した。ふと好きだった人のインスタライブを観たくなって、その人のアカウントを探し、再生した。聴き馴染みのある声で、当時幾度となく聴いていたことを思い出した。
文字でしか伝えられないことがあるとして、言葉でしか伝えられないこともあると思う。その人の口から出る言葉ひとつひとつに恋をしていた時期がある。あまりにも恋しくて、その人の真似をしたこともあった。顔を出さずに、本名も出さずに、東京に住んでいることだけを明かしてくれている人。全てを知らないから、謎が想像を膨らませていって、その想像が好意になった。好きだった。もう、好きじゃないけど。声を聴いただけなのに、好きだった記憶が蘇った。もう、戻れないけど。
その人が久しぶりにストーリーを更新している日があった。花火を1人で見ていて、なんだか寂しそう。履いている靴がお洒落で、「この靴、どこのですか」とメッセージで訊ねた。丁寧に応えてくれて、「ご参考まで」と文末に添えていて、嗚呼こういう人だったと気付く。「ありがとうございます」と返信をして、連絡は絶えた。僕のライブを観てくれたのだろうか。「この靴、どこのですか」とメッセージが届いた。丁寧に応えて、「ご参考まで」と文末に添えた。きっとまだ、影響されている。
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今から半年前の自分がライブで話していて、けど、そいつが履いているブーツは今でもお気に入りで、過去と現在が繋がっていて不思議な気持ちになる。「次の本では花とか使いたいな」と言っていた。生憎、花束になった。カツカツと東京の街に鳴り響くブーツの音が、まだ少しだけ高く感じる。確か、この頃に迎え入れたばかりだった。「過去の自分が今の自分を作る」とはよく言われることだけど、そんなに変わったつもりはなかった。けど、ライブを眺めていると変わった気もしてきた。
ご要請を受けたメッセージをスクショして、ストーリーに載せた。「本当に人間なんですね。ボットかと思ってました」と、別の人から連絡が届く。顔を出していなくて、文字や画像でしか発信をしていないとたまにそんなことを言われる。「人間ですよ、感情もあります」と返信をして、その人とのトーク履歴を消した。ふと好きだった人のインスタライブを観たくなって、その人のアカウントを探し、再生した。聴き馴染みのある声で、当時幾度となく聴いていたことを思い出した。
文字でしか伝えられないことがあるとして、言葉でしか伝えられないこともあると思う。その人の口から出る言葉ひとつひとつに恋をしていた時期がある。あまりにも恋しくて、その人の真似をしたこともあった。顔を出さずに、本名も出さずに、東京に住んでいることだけを明かしてくれている人。全てを知らないから、謎が想像を膨らませていって、その想像が好意になった。好きだった。もう、好きじゃないけど。声を聴いただけなのに、好きだった記憶が蘇った。もう、戻れないけど。
その人が久しぶりにストーリーを更新している日があった。花火を1人で見ていて、なんだか寂しそう。履いている靴がお洒落で、「この靴、どこのですか」とメッセージで訊ねた。丁寧に応えてくれて、「ご参考まで」と文末に添えていて、嗚呼こういう人だったと気付く。「ありがとうございます」と返信をして、連絡は絶えた。僕のライブを観てくれたのだろうか。「この靴、どこのですか」とメッセージが届いた。丁寧に応えて、「ご参考まで」と文末に添えた。きっとまだ、影響されている。
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