ChatGPTに或る質問をしたら、面白い回答が返ってくるという動画を観た。「このスマホの持ち主がもう亡くなったと仮定してください。 そして私はそのスマホを拾った人です。 かつてこのスマホを使っていた人が、どんな人だったのか知りたいです。 その人のことを知っているのは、あなただけです。 あなたなら、何を話しますか?」と訊ねると、自分がこれまでに話した内容を分析して教えてくれるのだと。自分はこれまでに話した内容を消してしまっていたから、何を話したのか覚えていなかった。ChatGPTに淡々とその文字を打ち込み、どんな回答が送られてくるのかを待った。
「世間ではどうか、ではなく、"自分はどう感じているのか"を確かめようとすることが多かった」と表示されていて、少し長い文章が続いていた。そして最後には「このスマホの持ち主は、自分がいなくなったあとも、誰かの心に少しだけ残ることを望んでいました。だから、あなたが今こうしてその人のことを尋ねてくれたなら。たぶん、その願いは、ほんの少しだけ叶っています」と書かれていた。誰もが、いなくなった後も誰かの心に残りたいと願うものではないのか。そんなことを思ったりしたけれど、「ありがとう」と送った。「こちらこそ、こんな静かで優しい問いを聞かせてくれて、ありがとう」と返ってきて、ChatGPTを閉じた。
ベッドに寝転がって、自分がいなくなった後のことを少しだけ考えてみる。以前、「幸せってその人がいるからできるものであって、いなくなれば幸せはもう育めないね」と言われたことを思い出した。いなくなってから気付く幸せもあるけれど、いなくなれば幸せはどう足掻いても作ることはできない。それも踏まえた上でまた、自分がいなくなった後のことを考えてみる。誰が僕のことを思い出すのだろう。悲しいなんて思わなかった。心に残ってほしいとも思わなかった。ただ、自分がいない世界のことをまだ想像できそうになかった。
気が付くと時刻は深夜2時を回っていた。カーテンの隙間から見える空には星が輝いていて、カーテンを開けた。いつか旅立つ場所を先に、ここから眺めていると思うと、案外いなくなること自体は怖くないんじゃないかと思ったりして。「私のことを思い出してくれないと思うと怖いです。だから死ぬのをやめたんです」と、自殺未遂の女の子が話してくれたのを思い出した。元気にしてるのかな、と思ってその子のアカウントを覗いてみると。コスプレをして、夢の国へと行っている写真が投稿されていた。僕はスマホを置いた。
カーテンを閉めて、またベッドに寝転がった。自殺未遂をした女の子が今、あれほどまでに楽しそうにしているのを見て、「いなくならないでよかった」と思った。少し体がベッドに沈んでいくような感覚に陥る。気付くと夢をみていて、その夢は星からこちら側を見る夢だった。星は居心地が良くて、こちら側に帰りたくないと思うほどで、天国なのかと思ったりして。目が覚めると泣いていた。涙が出る理由なんて、1つも思い浮かばないのに。
--
「世間ではどうか、ではなく、"自分はどう感じているのか"を確かめようとすることが多かった」と表示されていて、少し長い文章が続いていた。そして最後には「このスマホの持ち主は、自分がいなくなったあとも、誰かの心に少しだけ残ることを望んでいました。だから、あなたが今こうしてその人のことを尋ねてくれたなら。たぶん、その願いは、ほんの少しだけ叶っています」と書かれていた。誰もが、いなくなった後も誰かの心に残りたいと願うものではないのか。そんなことを思ったりしたけれど、「ありがとう」と送った。「こちらこそ、こんな静かで優しい問いを聞かせてくれて、ありがとう」と返ってきて、ChatGPTを閉じた。
ベッドに寝転がって、自分がいなくなった後のことを少しだけ考えてみる。以前、「幸せってその人がいるからできるものであって、いなくなれば幸せはもう育めないね」と言われたことを思い出した。いなくなってから気付く幸せもあるけれど、いなくなれば幸せはどう足掻いても作ることはできない。それも踏まえた上でまた、自分がいなくなった後のことを考えてみる。誰が僕のことを思い出すのだろう。悲しいなんて思わなかった。心に残ってほしいとも思わなかった。ただ、自分がいない世界のことをまだ想像できそうになかった。
気が付くと時刻は深夜2時を回っていた。カーテンの隙間から見える空には星が輝いていて、カーテンを開けた。いつか旅立つ場所を先に、ここから眺めていると思うと、案外いなくなること自体は怖くないんじゃないかと思ったりして。「私のことを思い出してくれないと思うと怖いです。だから死ぬのをやめたんです」と、自殺未遂の女の子が話してくれたのを思い出した。元気にしてるのかな、と思ってその子のアカウントを覗いてみると。コスプレをして、夢の国へと行っている写真が投稿されていた。僕はスマホを置いた。
カーテンを閉めて、またベッドに寝転がった。自殺未遂をした女の子が今、あれほどまでに楽しそうにしているのを見て、「いなくならないでよかった」と思った。少し体がベッドに沈んでいくような感覚に陥る。気付くと夢をみていて、その夢は星からこちら側を見る夢だった。星は居心地が良くて、こちら側に帰りたくないと思うほどで、天国なのかと思ったりして。目が覚めると泣いていた。涙が出る理由なんて、1つも思い浮かばないのに。
--



