鬼神様は女狐がお好き!

 そして、彼女の自尊心を奪うよう毎日のように「出来損ない」という言葉を浴びせられた。

 そんな「出来損ないの」彼女が姿形を変え、人間のフリをして鬼の花嫁として選ばれるとは本人が一番信じられていない。
 それもそのはず、直子は自己肯定感が低く操作されているだけで非常に優秀なのだ。

 同族の役に立てるのなら。
 自分ひとりが消えるだけで、鬼の頂点を殺せるのなら。

 ーー違う、全員殺すんだ。一族もろとも皆殺しだ。

 毒餌の花嫁は、鬼の一族の頂点に立つ鬼神家に放り込まれた。