「戻ろっかな」
エルナは、つぶやき、昇降口の方に歩き出した。
「エルナ、お待たせ! ……って、あれ? どうしたの、そんな顔して」
山のような荷物を抱えたマインが、私の青ざめた表情を見て足を止めた。少し後ろから歩いてきたレインも、私の様子がおかしいことにすぐ気づいたようで、眉をひそめて顔を覗き込んでくる。
「……お父様に、言われちゃった。アイゼン家の恥晒しだって。3年以内に最高峰の魔術士と番になれなきゃ、家を追い出すって……」
絞り出すようにそう言うと、マインが持っていた荷物を地面にドサッと落とした。
「はあぁ!? 何よその父親、サイテー!! エルナがあんなに凄い光を出したのに、褒めるどころか恥晒しってどういうことよ!?」
マインは自分のことのように顔を真っ赤にして激怒してくれた。
「家柄なんて関係ないわ。あんな分からず屋の親、こっちから願い下げよ! エルナ、見返してやりましょう。私たちがこの学校で一番強い騎士になって、その『最高峰の魔術士』とやらを顎でこき使ってやるんだから!」
「マイン……」
激しい剣幕だけど、私のためにそこまで怒ってくれることが、痛んでいた胸にじんわりと染み渡っていく。すると、隣で腕を組んでいたレインが、ふっと優しく微笑んだ。
「アハハ、マインの言う通りだな。ま、お堅い名門の当主様には、エルナの『騎士としての凄さ』がまだ見えてないだけだよ」
レインは私の頭にポンと軽く手を置くと、悪戯っぽくウインクしてみせる。
「落ち込むなよ、エルナ。家を追い出されたら、俺がいつでも養ってやるって。……なーんてな。お前を『出来損ない』なんて呼んだこと、あの親父さんに絶対後悔させてやろうぜ」
「うん……! ありがとう、二人とも」
冷え切っていた心が、二人の言葉で一気に温かくなっていく。
俯いていた顔を上げると、視界がすっきりと開けたような気がした。
エルナは、つぶやき、昇降口の方に歩き出した。
「エルナ、お待たせ! ……って、あれ? どうしたの、そんな顔して」
山のような荷物を抱えたマインが、私の青ざめた表情を見て足を止めた。少し後ろから歩いてきたレインも、私の様子がおかしいことにすぐ気づいたようで、眉をひそめて顔を覗き込んでくる。
「……お父様に、言われちゃった。アイゼン家の恥晒しだって。3年以内に最高峰の魔術士と番になれなきゃ、家を追い出すって……」
絞り出すようにそう言うと、マインが持っていた荷物を地面にドサッと落とした。
「はあぁ!? 何よその父親、サイテー!! エルナがあんなに凄い光を出したのに、褒めるどころか恥晒しってどういうことよ!?」
マインは自分のことのように顔を真っ赤にして激怒してくれた。
「家柄なんて関係ないわ。あんな分からず屋の親、こっちから願い下げよ! エルナ、見返してやりましょう。私たちがこの学校で一番強い騎士になって、その『最高峰の魔術士』とやらを顎でこき使ってやるんだから!」
「マイン……」
激しい剣幕だけど、私のためにそこまで怒ってくれることが、痛んでいた胸にじんわりと染み渡っていく。すると、隣で腕を組んでいたレインが、ふっと優しく微笑んだ。
「アハハ、マインの言う通りだな。ま、お堅い名門の当主様には、エルナの『騎士としての凄さ』がまだ見えてないだけだよ」
レインは私の頭にポンと軽く手を置くと、悪戯っぽくウインクしてみせる。
「落ち込むなよ、エルナ。家を追い出されたら、俺がいつでも養ってやるって。……なーんてな。お前を『出来損ない』なんて呼んだこと、あの親父さんに絶対後悔させてやろうぜ」
「うん……! ありがとう、二人とも」
冷え切っていた心が、二人の言葉で一気に温かくなっていく。
俯いていた顔を上げると、視界がすっきりと開けたような気がした。
