勾玉遊戯:過去編1990-2000

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       ☆

 ――『彼』に関する噂。


「いいひとですよ。優しいし、頼れるしね」
「そうね。何考えてるか良くわかんない。愛想はいいけど冷たい感じかな」
「何でも出来る凄い人。ああいうやつっているんだよね」
「さあ。これといって。あれは誰とでも差し障りのないつきあいしているから」
「この間、聞いたよ。料理が趣味なんだって。笑ったね、なんたってあんまりにも似合わなねえだろ」
「近寄りがたいっていうのは、みんな思うみたい。ほら、あの人、綺麗な顔してるでしょ。能面とか、日本人形みたいな。あれって、モデルとか芸能人とは雰囲気違うよね。ちょっと気持ち悪い、ってゆーの?」
「神社の神主さん? なんでしょ? そおいう雰囲気は、あると思うな」
「意外とシスコンだったりしてね」
「弱点が知りたいねえ、ああいう奴のさ。そう思わない?」
「付き合いやすいよ。まあそれだけだけど」
「よくやるなとは思うね。いろんなことを何でもさ。たいしたもんだよ」
「憧れますよねえ。好きな人とかって、いるのかなあ」


 ねえ。
 ――すきなひとは、いるの?

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