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「だ、大丈夫……?」
には見えないけど、かといって乗り物酔いでは……多分ないので、なんて声を掛けるのが正解なんだ……? 周りに人がいる状況で色恋の話もしづらい。とりあえず背中をさすってみる。
「大丈夫です、大丈夫……」
航琉くんは俯いて歩きながら、体力と精神力を使い果たしたような声で言った。
「……お化け屋敷……」
「えっ!? 行きたいの!? 行く?」
頷いている。
さっき、割と真剣な愛の告白シーンの途中だったような? いいのか? まぁ、いっか。
「もしやホラー好き?」
「最近、好きになりました。映画とかも本格的なものからB級など色々観ます」
俺は割と怖いけどな。プロが怖がらせようとして作ったホラーは素人の噂の七不思議より怖い。けど航琉くんが楽しみにしてたなら、絶対に行っておかないと!
お化け屋敷は観覧車から行きやすい場所にあって、すぐに着いて列に並ぶことが出来た。
「あの、さ。手……繋いでもいい?」
並んでいる最中、俺は航琉くんに聞いてみる。
「怖いですか? やめましょうか」
「あ、いや、違くて!」
航琉くんは俺がお化け屋敷を怖がっているから手を繋ぎたがっているのだと思ったようだ。怖いっちゃ怖いけど、そこまでじゃない。
「その、繋ぎたい……だけで……」
なにせ、俺は航琉くんの大きくて暖かい手が好きなのだ。冬場は冷たいかもしれないけど、それでも好きだろうな……。
好きだ。彼のことが。
ただ普通に喋っている中で、ストンと気持ちが着地する感覚がした。
一緒に居て楽しい。多くの時間を過ごして、幸せを感じた。航琉くんが、”俺“自身に対して。俺も同じ気持ちだ。
好きになっても、いいのかな。
手を繋ぎたい。
そのためには、逃げずに一歩踏み出さなくちゃいけない気がする。
航琉くんが、きっと勇気を出してさっき沢山のことを伝えてくれたみたいに。
「航琉くん、さっきの、続きなんだけど、俺も航琉くんのことを……、ううう……」
頭では躊躇いなく思えるようになったのに、まだ言うのは怖さが残る。
航琉くんが目を見開いた。続きを待っている。
「好……、す、……っ、ううううう」
真顔というか、真剣な、聞き洩らさまいとする顔がこちらを見ている。
俺は気づけば息を止めており、頭がクラクラしてきて倒れそうになった。
「大丈夫ですか!?」
大きな手が背中を支えてくれる。俺は呼吸を整えてから航琉くんを見上げて言った。
「大丈夫……ごめん……、まだ、言うのは……怖い、感じがして」
怖いのは、俺にとって唯一無二だからだ。
「いつか、絶対に言うから、待っててほしい」
同じ気持ちの、その言葉を。
「はい。待ってます。ずっと、待ちます」
航琉くんは嬉しそうに微笑んで、俺の手をぎゅっと握ってくれた。
いつか、怖さを乗り越えられたらいい。
この暖かさに身を委ねれば、それが出来る気がした。
「さっきは、すみません」
「? 何が?」
「話の途中だったのに。急にお化け屋敷が浮かんで、そのまま口に出ていました……」
あぁ、なるほど。そういうのって割とあるあるな気がする。
「こんなだから、僕は」
「ズレてる?」
「はい……」
言われかねないのも、わからなくはないけど。
「あんま気になんないけどなぁ……俺達相性が良いのかもな」
何気なく言った言葉に、航琉くんがとても幸せそうな満面の笑みを浮かべた。
嬉しい。その顔が見たかった。俺に向けてくれることが、嬉しい。
心臓が高鳴って、頬が熱くなる。
手を繋いじゃったから、片手では顔全体は覆えないし……いいや。見せとけ。
俺は開き直って赤い顔で、航琉くんと同じように笑った。
「だ、大丈夫……?」
には見えないけど、かといって乗り物酔いでは……多分ないので、なんて声を掛けるのが正解なんだ……? 周りに人がいる状況で色恋の話もしづらい。とりあえず背中をさすってみる。
「大丈夫です、大丈夫……」
航琉くんは俯いて歩きながら、体力と精神力を使い果たしたような声で言った。
「……お化け屋敷……」
「えっ!? 行きたいの!? 行く?」
頷いている。
さっき、割と真剣な愛の告白シーンの途中だったような? いいのか? まぁ、いっか。
「もしやホラー好き?」
「最近、好きになりました。映画とかも本格的なものからB級など色々観ます」
俺は割と怖いけどな。プロが怖がらせようとして作ったホラーは素人の噂の七不思議より怖い。けど航琉くんが楽しみにしてたなら、絶対に行っておかないと!
お化け屋敷は観覧車から行きやすい場所にあって、すぐに着いて列に並ぶことが出来た。
「あの、さ。手……繋いでもいい?」
並んでいる最中、俺は航琉くんに聞いてみる。
「怖いですか? やめましょうか」
「あ、いや、違くて!」
航琉くんは俺がお化け屋敷を怖がっているから手を繋ぎたがっているのだと思ったようだ。怖いっちゃ怖いけど、そこまでじゃない。
「その、繋ぎたい……だけで……」
なにせ、俺は航琉くんの大きくて暖かい手が好きなのだ。冬場は冷たいかもしれないけど、それでも好きだろうな……。
好きだ。彼のことが。
ただ普通に喋っている中で、ストンと気持ちが着地する感覚がした。
一緒に居て楽しい。多くの時間を過ごして、幸せを感じた。航琉くんが、”俺“自身に対して。俺も同じ気持ちだ。
好きになっても、いいのかな。
手を繋ぎたい。
そのためには、逃げずに一歩踏み出さなくちゃいけない気がする。
航琉くんが、きっと勇気を出してさっき沢山のことを伝えてくれたみたいに。
「航琉くん、さっきの、続きなんだけど、俺も航琉くんのことを……、ううう……」
頭では躊躇いなく思えるようになったのに、まだ言うのは怖さが残る。
航琉くんが目を見開いた。続きを待っている。
「好……、す、……っ、ううううう」
真顔というか、真剣な、聞き洩らさまいとする顔がこちらを見ている。
俺は気づけば息を止めており、頭がクラクラしてきて倒れそうになった。
「大丈夫ですか!?」
大きな手が背中を支えてくれる。俺は呼吸を整えてから航琉くんを見上げて言った。
「大丈夫……ごめん……、まだ、言うのは……怖い、感じがして」
怖いのは、俺にとって唯一無二だからだ。
「いつか、絶対に言うから、待っててほしい」
同じ気持ちの、その言葉を。
「はい。待ってます。ずっと、待ちます」
航琉くんは嬉しそうに微笑んで、俺の手をぎゅっと握ってくれた。
いつか、怖さを乗り越えられたらいい。
この暖かさに身を委ねれば、それが出来る気がした。
「さっきは、すみません」
「? 何が?」
「話の途中だったのに。急にお化け屋敷が浮かんで、そのまま口に出ていました……」
あぁ、なるほど。そういうのって割とあるあるな気がする。
「こんなだから、僕は」
「ズレてる?」
「はい……」
言われかねないのも、わからなくはないけど。
「あんま気になんないけどなぁ……俺達相性が良いのかもな」
何気なく言った言葉に、航琉くんがとても幸せそうな満面の笑みを浮かべた。
嬉しい。その顔が見たかった。俺に向けてくれることが、嬉しい。
心臓が高鳴って、頬が熱くなる。
手を繋いじゃったから、片手では顔全体は覆えないし……いいや。見せとけ。
俺は開き直って赤い顔で、航琉くんと同じように笑った。
