今朝はいつも通りに、登校することにした。早く学校に行っても、結果的にイライラする事は変わらなかったからであった。猛はきちんと、一メートル後ろを距離を保ってついてきている。今日の空は、雲が覆っていて、太陽は見ることが出来ない。幾分肌寒さを感じていた。信号待ちの人も多く、一度ではわたり切れなかった。小学生が優先だものね。
最寄り駅について、通勤時間は混みあっている、私と猛は車両奥の方に押し込まれて、肩が知らない隣の人にぶつかるかどうかの距離。後ろのサラリーマンのカバンもぶつかりそうになってしまう。私の隣の一番奥に杖を突いたお婆ちゃんであった。車両の壁に寄りかかっていた。ブレーキがかかるたびに、私は、手すりと、足腰に力を入れて、お婆ちゃんにぶつからないように踏ん張っていた。
視線をあげると、優先席にOLさんであろうか、イヤホンをしながら、スマートフォンでゲームをしている。お婆ちゃんに気が付いているのか、気が付いていないのかは、知らないが……。
私は、OLさんに声をかけるが、聞こえていないらしい。OLさんの視線は、ゲーム。私を見えていない。右隣のお婆さんをみて、腰が丸まっており、荷物もあり、杖……。その姿を見た私は、左手が勝手に伸びてしまい、OLさんのイヤホンを取り外し
「あのね、お姉さん、目の前のお婆さんが見えないのかしら、杖を突いているのよ、そしてそこは優先席、譲りなさい」
OLさんは、視線を動かすが、イヤホンをもう1度つけて、ゲームを続けていた。いっこうにやめる気配は無かった。イラっとした私は、OLさんのスマートフォンの画面を左手で、見えなくしてから、その手でOLさんの顔を指さし、そのまま手をお婆さんに向けた。
「いったい何なのよ、朝から、はいはい、わかりました、嫌な朝だわ」
と言葉を投げ捨ててOLさんは、席を立って、お婆さんは座る事が出来た。
「ありがとう、孫に会いに行くの、遠いから助かりました」
猛は、左手で額を押さえて、呆れていた様子であった。
「何か、文句あるの? あるわけないよね?」
「へーい、へ――い」
車内は電車の動いている音、『ガタン、ゴトン』の音だけが、聞こえるようになっていた。皆、私一人を見ていた。
「すいません、降ります、降りまーす」
猛が道を開けてくれて、下車する事が出来た。お婆さんは、ずっと手を振ってくれていた。
最寄り駅に到着、コンビニエンスストアは学生さんで、超満員であった。バスのロータリーも大混雑、一回では乗り切れないの。歩いてでも、学校に行けるので、猛を見て
「一メートル! わかった?」
私が先に進み、一〇歩程度進んだところで、目についたのが、電子タバコを喫煙エリア外で吸っている、サラリーマンが居た。学校の事もあり、そのまま三〇歩進むが、くるりと一八〇度体を反転させて、二〇歩戻り、
「あなた、ここは、喫煙エリアではありません」
「あ、わりぃ、あと少しだから」
「時間の問題ではなく、ここでは、注意書きが見えないのですか? 読んで差し上げましょうか?」
「子供と違って、時間が無いの、はい、はい、お子様は学校に行ってなさい」
サラリーマンは、左手で私を払いのけて、再びタバコを口にくわえた。
私はイラっとしてしまい、肩で大きく呼吸をして、喉元まで声がでかかったところで、猛が前に出て、ゆっくりと、サラリーマンの肩を掴んで
「その辺で」
『グちゃ』
「わかった、わかった、痛えー! やめるから、まったく酷い朝だぜ」
サラリーマンの方は、肩を押さえながら、その場を去って行った。
私はスマートフォンで時間を確認してから、右を見ると猛
「猛、何にか、変な音がしたのだけれど、痛そうだったよ、それと間に合わない、猛、走って行くよ、遅い! 近い! 離れて、一メートル」
「さぁ? 何のことやら? ほら、先に走ってよ」
学校の近くまで来て、横断歩道を渡ると、沢山の小学生が集団登校、あったな、あんな時期も、あれ、猛が居ない、振り返ると猛が、遅い、あれほど一メートルと言ったのに、同時に私の視界に映り込んできたのは、男子の自転車、物凄いスピードで
小学生が並んで登校しているなかに、スマートフォンを片手に見ながら、ヘッドフォンをして直進してくる自転車
「危ない!」
私は、自転車の前に両手を広げて、飛び出した! 隣の高校の生徒さんであろうか、制服が違う。私に気が付いていない、自転車は勢いよく、私に向かってくる。小学生達も気が付いたようで、大きな声で
「お姉ちゃん、あぶな――――い!」
小学生達が叫んでいるが、自転車の学生は気が付かず、そのまま、私に向かってきた。このままでは、小学生達にぶつかって、大けがをさせてしまう。ここは、私が……。両手を大きく広げて、目に力を込めて、歯を食いしばって、凝視した自転車、間近に迫る、正義の味方の大好きなお父さんなら、同じことをするはず! 自転車、まだ、私には気が付いていない、腹の底から勢いよく、一斉に喉元を通り抜け
「スマホ禁止! ヘッドフォンも外しなさい!」
キー―――――ぃ 急ブレーキの音、間に合わない
小学生の声が背中から聞こえる、ここはなんとかしないと、小学生達が大けがをしてしまう!
「止まらない! お姉ちゃん、危ない ぶつかっちゃう!」
……ところが、私の目の前で、なぜか、突然と自転車が停止した。
「あれ、動かない、自転車」
よく見ると、後ろから、猛が、サドルを持っていた。微動としない自転車。
私は、両腕をくみ、顔を上にあげ、顎を突き出し、視線は、上から見下げて、右足を大きく一歩前にし、地面をけ飛ばす。
「あなたねー、目の前の小学生にぶつかったら、どうするつもりなの!」
「す、すいませんでした」
男子高校生は、自転車をおりて、ぼそぼそと独り言を言いながら『なんで、自転車止まったんだ?』ゆっくりと、押して行ってその場を立ち去って行った。私は、フーと一息はいて、振り返り、笑顔で、両手を両ひざに当てて、小学生たちの視線で
「もう、大丈夫だからね、お勉強がんばってね、いっぱい、遊ぶのよ! いってらしゃーい」
ニッコリと小学生に微笑みながら、手を振る
「ありがとう、おねえちゃん!」
「さてと……」
両手をパンパンと、払って、スマートフォンを確認、『げぇ!』
「私達も走って、行くわよ、猛、近い! 1メートル」
「へい、へ――ーい」
ギロリと睨む、藍。固まる、猛。
「固まっていないで、走るの! 間に合わないよ って私を追い抜かさないでね、わかった? 猛?」
「へーい、へ――い」
学校まで、走りながら、スマートフォンで時間を確認し、朝のイライラが一瞬で吹っ飛んだ感じがあった……あの勢いの自転車って片手で、止められるものなのかしら?
「猛、遅い! 一メートル離れて!」
最寄り駅について、通勤時間は混みあっている、私と猛は車両奥の方に押し込まれて、肩が知らない隣の人にぶつかるかどうかの距離。後ろのサラリーマンのカバンもぶつかりそうになってしまう。私の隣の一番奥に杖を突いたお婆ちゃんであった。車両の壁に寄りかかっていた。ブレーキがかかるたびに、私は、手すりと、足腰に力を入れて、お婆ちゃんにぶつからないように踏ん張っていた。
視線をあげると、優先席にOLさんであろうか、イヤホンをしながら、スマートフォンでゲームをしている。お婆ちゃんに気が付いているのか、気が付いていないのかは、知らないが……。
私は、OLさんに声をかけるが、聞こえていないらしい。OLさんの視線は、ゲーム。私を見えていない。右隣のお婆さんをみて、腰が丸まっており、荷物もあり、杖……。その姿を見た私は、左手が勝手に伸びてしまい、OLさんのイヤホンを取り外し
「あのね、お姉さん、目の前のお婆さんが見えないのかしら、杖を突いているのよ、そしてそこは優先席、譲りなさい」
OLさんは、視線を動かすが、イヤホンをもう1度つけて、ゲームを続けていた。いっこうにやめる気配は無かった。イラっとした私は、OLさんのスマートフォンの画面を左手で、見えなくしてから、その手でOLさんの顔を指さし、そのまま手をお婆さんに向けた。
「いったい何なのよ、朝から、はいはい、わかりました、嫌な朝だわ」
と言葉を投げ捨ててOLさんは、席を立って、お婆さんは座る事が出来た。
「ありがとう、孫に会いに行くの、遠いから助かりました」
猛は、左手で額を押さえて、呆れていた様子であった。
「何か、文句あるの? あるわけないよね?」
「へーい、へ――い」
車内は電車の動いている音、『ガタン、ゴトン』の音だけが、聞こえるようになっていた。皆、私一人を見ていた。
「すいません、降ります、降りまーす」
猛が道を開けてくれて、下車する事が出来た。お婆さんは、ずっと手を振ってくれていた。
最寄り駅に到着、コンビニエンスストアは学生さんで、超満員であった。バスのロータリーも大混雑、一回では乗り切れないの。歩いてでも、学校に行けるので、猛を見て
「一メートル! わかった?」
私が先に進み、一〇歩程度進んだところで、目についたのが、電子タバコを喫煙エリア外で吸っている、サラリーマンが居た。学校の事もあり、そのまま三〇歩進むが、くるりと一八〇度体を反転させて、二〇歩戻り、
「あなた、ここは、喫煙エリアではありません」
「あ、わりぃ、あと少しだから」
「時間の問題ではなく、ここでは、注意書きが見えないのですか? 読んで差し上げましょうか?」
「子供と違って、時間が無いの、はい、はい、お子様は学校に行ってなさい」
サラリーマンは、左手で私を払いのけて、再びタバコを口にくわえた。
私はイラっとしてしまい、肩で大きく呼吸をして、喉元まで声がでかかったところで、猛が前に出て、ゆっくりと、サラリーマンの肩を掴んで
「その辺で」
『グちゃ』
「わかった、わかった、痛えー! やめるから、まったく酷い朝だぜ」
サラリーマンの方は、肩を押さえながら、その場を去って行った。
私はスマートフォンで時間を確認してから、右を見ると猛
「猛、何にか、変な音がしたのだけれど、痛そうだったよ、それと間に合わない、猛、走って行くよ、遅い! 近い! 離れて、一メートル」
「さぁ? 何のことやら? ほら、先に走ってよ」
学校の近くまで来て、横断歩道を渡ると、沢山の小学生が集団登校、あったな、あんな時期も、あれ、猛が居ない、振り返ると猛が、遅い、あれほど一メートルと言ったのに、同時に私の視界に映り込んできたのは、男子の自転車、物凄いスピードで
小学生が並んで登校しているなかに、スマートフォンを片手に見ながら、ヘッドフォンをして直進してくる自転車
「危ない!」
私は、自転車の前に両手を広げて、飛び出した! 隣の高校の生徒さんであろうか、制服が違う。私に気が付いていない、自転車は勢いよく、私に向かってくる。小学生達も気が付いたようで、大きな声で
「お姉ちゃん、あぶな――――い!」
小学生達が叫んでいるが、自転車の学生は気が付かず、そのまま、私に向かってきた。このままでは、小学生達にぶつかって、大けがをさせてしまう。ここは、私が……。両手を大きく広げて、目に力を込めて、歯を食いしばって、凝視した自転車、間近に迫る、正義の味方の大好きなお父さんなら、同じことをするはず! 自転車、まだ、私には気が付いていない、腹の底から勢いよく、一斉に喉元を通り抜け
「スマホ禁止! ヘッドフォンも外しなさい!」
キー―――――ぃ 急ブレーキの音、間に合わない
小学生の声が背中から聞こえる、ここはなんとかしないと、小学生達が大けがをしてしまう!
「止まらない! お姉ちゃん、危ない ぶつかっちゃう!」
……ところが、私の目の前で、なぜか、突然と自転車が停止した。
「あれ、動かない、自転車」
よく見ると、後ろから、猛が、サドルを持っていた。微動としない自転車。
私は、両腕をくみ、顔を上にあげ、顎を突き出し、視線は、上から見下げて、右足を大きく一歩前にし、地面をけ飛ばす。
「あなたねー、目の前の小学生にぶつかったら、どうするつもりなの!」
「す、すいませんでした」
男子高校生は、自転車をおりて、ぼそぼそと独り言を言いながら『なんで、自転車止まったんだ?』ゆっくりと、押して行ってその場を立ち去って行った。私は、フーと一息はいて、振り返り、笑顔で、両手を両ひざに当てて、小学生たちの視線で
「もう、大丈夫だからね、お勉強がんばってね、いっぱい、遊ぶのよ! いってらしゃーい」
ニッコリと小学生に微笑みながら、手を振る
「ありがとう、おねえちゃん!」
「さてと……」
両手をパンパンと、払って、スマートフォンを確認、『げぇ!』
「私達も走って、行くわよ、猛、近い! 1メートル」
「へい、へ――ーい」
ギロリと睨む、藍。固まる、猛。
「固まっていないで、走るの! 間に合わないよ って私を追い抜かさないでね、わかった? 猛?」
「へーい、へ――い」
学校まで、走りながら、スマートフォンで時間を確認し、朝のイライラが一瞬で吹っ飛んだ感じがあった……あの勢いの自転車って片手で、止められるものなのかしら?
「猛、遅い! 一メートル離れて!」



