夜明けを知らないきみへ

どうやらまだ喧嘩は終わっていないようだ。


それにしても今日はいつもより長いな。


そう思いながらリビングの扉を開けると、ぐちゃぐちゃになったリビングの中でお父さんとお母さんが飽きずに言い争いをしていた。



「そう言って、いつになったら借金を返せるわけ!?いい加減にしてよ、余計なことばっかにお金使って、こっちがどれだけ我慢してるかわかってんの!?」


「うるせぇな、ろくに働いたこともねぇくせにどの口が言ってんだよ!」


「はあ!?あんたの収入が少ないからこっちだって家事やりながらパートしてるんだけど!」


「あのさ!もういい?おなかすいたんだけど」



二人の間に割って口を挟むと、ハッとしたように二人が振り向いてきた。



「毎回毎回、いい加減にしてよ。喧嘩するなら外でやって。美羽がかわいそう」


「うるせぇ、親に向かってえらそうに言うな!」