「くしゅっ」
「花咲、どうした、風邪か?」
旦那様は少し心配そうな顔でわたしに問いかける。
「いえ……どうしたのでしょう。噂でもされていたのでしょうか」
わたしはとぼけたように言ってみせた。
わたしたちは、山の中で少し休憩していた。
「これから、不安じゃないか?大丈夫か?」
旦那様は少し心配そうに私に問いかける。
「不安じゃないかと言えばうそになりますが……胸が躍ってもいますわ」
わたしは旦那様にやわらかくほほえんで見せた。
「そうか」
旦那様はそういうとほほえんでわたしを抱き寄せた。
(きっと、これから先、なにがあってもその先には花の咲くような笑顔が待ってる。この鬼となら、きっと)
