生贄にされた花嫁は不老不死の妖狐に愛される

 彩が目を覚ますと、そこは見覚えのある物置き部屋だった。
「やっと目が覚めた?ほんっとのろいんだから」
 麗奈の声、顔を上げると、そこには先日ぶつかった男性がいた。
「また会えましたね。『伝説の花嫁』さん」
 男が微笑む。
「あなたっ!」
「僕、烏天狗族当主の羽住風雅です。僕の能力であなたの気を失わせ、ここまでつれてきたですよ」
「どうしてそんなこと、」
「どうしてかって?それはもちろんあなたの力が欲しいからですよ。我々一族はずーっと2番手でした。
 でもあなたさえ手に入れば、我々は狐族に勝ち、頂点になることができる!」
 恐ろしい考えだ。
「私はあなたのものになんてならないっ」
 ばしっ
 彩の顔に鋭い痛みが走った。
「あんたに拒否権なんかないから!黙って言うこと聞いてりゃいいのよ!!」
「うっ」
 麗奈の足が彩の背中を踏みつける。
「私は二度とあなたたちに屈しない!」
「生意気このっこのっ!」
 どすどす踏みつけ彩の意識は遠のいていった。
(旦那さま...)
その時、父と母が来た。
「大変よ!伏見御影が来たわ!」
「どんどんこの家を荒らして探している!どうするんだ!」
 父と母が慌てている。
「大丈夫です、僕たちのそばには花嫁がいるんですから、下手には動けませんよ」
「ついに御影さまに会えるのね!」
 嬉しそうにする麗奈
(旦那さま...会いたい!)