生贄にされた花嫁は不老不死の妖狐に愛される

「はあぁ~、つまんない」
 吉柳麗奈は暇を持て余していた。
 姉の彩が嫁いでから、麗奈のおもちゃはいなくなった。
 毎日のようにいびっていたのに、急に相手がいなくなって非常につまらない。
「伏見家見に行っちゃおうかな?」
 急に思いついた考えに母が青ざめる。
「やめなさい、何かされたらどうするの」
「大丈夫よ、少し見るだけだから。
 それにお姉さまがまだあの家においてもらってると思う?」
「それは...」
「行ってくるわ」
 麗奈は久しぶりに生き生きとした顔で出かけて行った。
「何事もありませんように」
 母の必死な願いはむなしく響いた。