夕飯を食べ終わると、御影に呼ばれた。
御影の書斎に行くと、ハンドクリームを渡された。
「これって...」
昼間、街の雑貨屋で彩が見ていた桔梗の香りのハンドクリームだった。
「どうして、これを?」
「たまたま目に入っただけだ。これといった意味はない」
うそだ。
だって目が泳いでる。
見ていてくれていた。彼はずっと。
本当にやさしい人。私には到底釣り合わない。
「ありがとうございます...本当に」
どうしよう。胸がいっぱいだ。
「気に入ったなら良かった」
御影は柔らかく微笑む。
自室に戻る途中、彩は文江に会った。
「あら!そのハンドクリームどうされたんですか?」
「旦那さまにいただいたんです」
そういうと、文江はずいぶん嬉しそうにした。
「まあ!そうですか、そうですか、桔梗の花言葉って子存じですか?」
「いえ」
「『永遠の愛』ですよ!坊ちゃまもやりますねぇ」
文江が興奮した様子で言う。
「そんなっ深い意味はないっておっしゃってましたし!」
彩は慌てて訂正する。
「なんとも思っていない相手に何かを贈るような殿方ではありませんよ」
やめてほしい。勘違いしてしまいそうになる。
もしかしたら、ほんの少しでも御影は自分を好いてくれるかもしれないなどという愚かな勘違いを。
御影の書斎に行くと、ハンドクリームを渡された。
「これって...」
昼間、街の雑貨屋で彩が見ていた桔梗の香りのハンドクリームだった。
「どうして、これを?」
「たまたま目に入っただけだ。これといった意味はない」
うそだ。
だって目が泳いでる。
見ていてくれていた。彼はずっと。
本当にやさしい人。私には到底釣り合わない。
「ありがとうございます...本当に」
どうしよう。胸がいっぱいだ。
「気に入ったなら良かった」
御影は柔らかく微笑む。
自室に戻る途中、彩は文江に会った。
「あら!そのハンドクリームどうされたんですか?」
「旦那さまにいただいたんです」
そういうと、文江はずいぶん嬉しそうにした。
「まあ!そうですか、そうですか、桔梗の花言葉って子存じですか?」
「いえ」
「『永遠の愛』ですよ!坊ちゃまもやりますねぇ」
文江が興奮した様子で言う。
「そんなっ深い意味はないっておっしゃってましたし!」
彩は慌てて訂正する。
「なんとも思っていない相手に何かを贈るような殿方ではありませんよ」
やめてほしい。勘違いしてしまいそうになる。
もしかしたら、ほんの少しでも御影は自分を好いてくれるかもしれないなどという愚かな勘違いを。
