高校1年生。初恋グミは優しい味でした。

文化祭が終わると、次の日は片付け。それから2日間の代休を挟んで、すっかり通常授業だった。

「はぁ。文化祭終わっちゃうと勉強ばっかだなぁ」

無料を勝ち取った学食の席で、前野くんは突っ伏した。前野くん、風見くん、住田くん、僕、それから優征くんの5人で昼休みに学食を食べに来ていた。

「学生の本分は勉強だからな」

カレーライスを生真面目な顔で食べながら、隣に座る優征くんは言う。

「うげぇ。スポーツの秋なのに」

ラーメンを食べながら、前野くんが舌を出す。

「もう冬だぞ、リッキー」

風見くんはA定食を食べながら笑う。

「体育祭なら5月にやったじゃん。俺はもうイヤ」

住田くんが首を振る。トマトパスタときんぴらごぼうという、謎な組み合わせだ。

「へぇ。じゃあもう1年生の間はテストばっかりってこと? 」

きつねうどんを啜りながら僕が聞くと、そう、と優征くんと風見くんが頷いてくれた。

「考えるのやめやめ、テストなんか死ねばいいんだ」

投げやりな前野くん。

「そんなこと言って。最近成績上がってきたくせに」

風見くんがからかうように言う。

「でも嫌なものは嫌なんだよ! 」

ちょっと顔を赤くしている前野くん。

次の美術の時間のことを考えながら、僕は優征くんの横顔を見ていた。僕のデッサンみたいに、優征くんは優しく笑っていたから。