波打ち際のチョコレート

空白の部屋、痛む心
私の心は、本当に痛い。
あの時のことを振り返るたびに、胸の奥がぎゅっと締め付けられる。
今の彼の会社の部屋は、殺風景だ。
ベッドしかない。家じゃなくて、ただ寝るだけの箱みたい。
それ以外の時間は、オフィスで働かせるためだけの空間。
窓の外には、見慣れない街の灯りが、冷たく揺れている。
こんな場所じゃなくて——
二人の思い出で溢れた温かい空間で、一緒にご飯を食べて、
「おやすみ」と「おやすみ」を、隣で言い合っていたかった。
彼らが、何にそこまで拒絶反応を示していたのか、いまだにわからない。
わからないけど、彼はもう何も説明してくれない。
ただ、もう諦めた。
だから私も、ただ受け止めて、諦めるしかない。


心の破片

あなたが「すべて終わりだ」と言った時、
私の心は、粉々に砕けた。
もう、拾い集められない。再建できない。
私は、新しい心が必要だ。
覚えていてほしい。
あなたは、とても良い人だって。
あなたが、閉ざした少女の心を開いたって。
あなたを、心から気にかけた少女がいたって。
私は、ひたすらあなただけが好きだった。
ありがとう、好きとは何かを教えてくれて。
私も、こんなに深い感情を持てる自分を知らせてくれて。
最初から、あなたは——
一緒に年を取ったら、こうなるかなって姿を想像させる人だった。
たとえ友達であっても、あなたが人生の階段を昇るのを見たかった。
一週間前に初めて振られた時は、まだ彼のことを想っていた。
私と別れて、あの家族のもとで朝から夜中まで働くのかって。
接待で酒を浴びるように飲んで、神経をすり減らして生きていくのかって、心配ばかりしてた。
でも今はーーどうでもいい。
たとえ「元気?」ってテキストが来ても、答えたくない。
かといって「元気?」と聞き返して、彼が元気だということを知りたくもない。
どうでもいい、もう彼の世界に、私はいないんだから。


待つ

もう連絡しないって心に誓いながら、連絡を待っている自分がいる。
数日後かな、一週間後かなって、待ってる。
もうないはずなのに、明日、「飛行機予約したよ」って言ってくれないかなって、馬鹿みたいに期待を持ち続けてる。
泣きすぎて、目が痛い。
擦ってないのに、腫れぼったくなってる。一日中泣いてたもんな。
彼に泣かされるのも、これで最後だ。思う存分泣いてやる。
なんなら、彼のビジネスが壊れてしまえばいいのにとか、悪いことが頭の隅をよぎる。
それでこっちに来なかったことを後悔すればいいのにって、家族みんなで泣き合えばいいのにって。
前は祈ってたのに、今は呪いたい気分で。
ふとした瞬間に、そんな自分がすごく悲しかったりもする。
泣き続けて、声を上げて泣いて、呼吸が苦しくなりかけて。
いっそいなくなったらどうだろうって考えて。
でも彼はここに住んでない、誰も一緒に住んでないから、気づいてもらえるのは一ヶ月後か。
その頃には、彼は私のことなんて忘れて仕事に没頭してるだろう。
無駄死にだ。


魂は彷徨い

毎日がつらくて、悲しい。
無性に、会いたい。繋がっていたい。声が聞きたい。顔が見たい。ハグがしたい。
でも、そんな馬鹿になるのは、もうやめる。
何度も、何度も、ちょっとの違和感を感じながら信じ続けた。
「大事だよ」って伝え続けて、ありがとうとごめんねを全身で伝え続けた。
もう、心がどこにあるのかも分からない。
何度も砕けて、砕けた上から砕けて、また砕けて。
なのにまだ、魂が君を探してる。
ここに君はいないのに。
君の心も、もう私の隣にいないのに。
もうテキストもできないし、一緒の未来なんて、どこにもないのに。
どこにもないのに、過去の思い出と、思い描いた未来が、君を探してる。
明日、今すぐにでも、「今からそっちに行くね」って連絡が来ないかなって。


最後の言葉

彼は国に戻ってから、もうこっちに来ることはないと数日後に連絡してきた。
その時、「バイバイ」って言った。言えたから、今回は。
君は「家族との間に愛はないけど、私との愛は」とか言ってたけれど、そんな馬鹿な話はない。
愛がある方に、人は導かれるの。
私たちの間の愛を取って、家族との愛も取って——
できなかった君を、その現実を受け入れるしかない。
もう全部伝えてきたから、ごめんねも、ありがとうも、残ってない。
最後の言葉はなんだろう。
バイバイ、だ。
私たちの間の愛に対しても、バイバイ。
全てに――バイバイ。


最後

私は、あなたがあなたらしく生きる、最後のチャンスだった。
あなたは私を、私たちを、そしてあなた自身を諦めた。
私のどれが本当の私か、わからない。
優しく、ずっと抱え込める優しさを持ちたいと願いながら、
違和感を無視できない自分がいる。
傷つけた。傷ついた。そしてまた傷つける。
「なぜ彼は私を諦められた? 私に何が足りなかった?」と問い続けた。
でも彼は私を、私たちを、そしてそれ以上に——
そうするために、自分自身を諦めた。
私にできることは、もう何もない。


見えなくなった世界

この数日間、すごく怖かった。
別れた時のことを考えていると、彼の世界がどれだけ平和になるか想像してしまった。
私や彼の家族からのプレッシャーは減り、別の国に行く必要もなく、彼の言葉を話す人を見つけられるだろう…と。
でも最近、彼が私の世界から離れていくのを感じた。
彼はもう私の世界にいない。
それがすごく、すごく怖かった。
胸の辺りが物理的に重くなり、血の気が引いていくのを感じた。
私はどういうわけか、彼がいつも私の世界にいるって感じてたんだ。
別れても、どうにかして繋がり合えるって思ってた。
でも突然、連絡も、メッセージも、電話もない。
ただただ怖かった。
私の世界にいてほしい。お願い、戻ってきて。
私の世界に、君が必要なんだ。


後悔

そして今、私の中には後悔しかない。
好きって言えない辛さも、会えているときの時間の儚さも、大切さも、全部知ってたのに。
私は彼の言葉を聞けなかった。全部壊してしまった。
知ってたのに、分かってたのに、馬鹿みたいに嫌々って言って、壊してしまった。
すぐに元に戻したくって、でももうそんな私にできることなんて何もなく、彼もそれを望んでいない。
彼の心が欲しくて、繋がりたくて、繋がれなくて。
ただ世界の片隅に一人取り残されている。
彼と一緒に人生を歩みたかった。
この国に戻ってきたら、心の渇きが消えると思ってた。
でも君はここにいなくて、ただ魂は君を求めて彷徨い続けた。
君の心はもう死んでしまったんだって受け止めて。
私の心ももうここにはないんだと受け止めて。
次のステップがわからない。
何をしたらいいのか、何がしたいのか。もう心がないの。前みたいに動かない。
休みたいのに、安心できる場所で休みたいのに、君はもうここにはいない。
一緒に休める時間に、私は休めなかった。
休みたいのに、居場所がない。休める場所がない。
彼は心を殺して、次に進んでる。「止まりたくない」って言ってて、私は一人取り残されて、必死にない心を動かそうとしてる。




次のステップを決めたくて。彼が「自分のやりたいことをやれ」って言うから、心に従いたくて。でも心がなくて。
彼との人生があると信じたくて。でもそれがあったとしても来るのは何年も後で。
あろうがなかろうが、今すべきことが分からない。どう成長したいのかも分からない。
共通語は大体使えるようになった。
会話も軽く続けられるようになった。
心を誰かにあげられるようにもなった。
大事に思い返される人になりたい。
難しい道だと分かっていながらも、選ばれる人になりたい。
そんな大人の女性になりたい。気品漂いながらもチャーミングな女性。
泣いてばかりいるんじゃなくて、次を見つけてまっすぐ歩いていける女性。
ちゃんと聞かないといけない時に、聞ける女性。余裕のある女性。
聞きながらも周りを見れる女性。
どうやったらなれるかな。
なりたいと思う。私自身のために。


愛する自分と、愛される自分

愛されるのは、誰かの「唯一」になること。
愛するは、主導権はこちらにある。強い。
私はあなたを完全に諦められない。だから努力する。
―――それでも私は、私自身を愛することを選ぶんだと言い聞かせる。
毎日毎日、あなたのことを想う。
友達は私が「夢の中にいるみたい」と言う。
その時、私の魂はあなたのそばにいる。今のあなたの状況は知りようがないから。
もう別れたから、想うのをやめなきゃいけない。
でも後悔はたくさんある、それであなたを想ってしまう。
一番間違っていたのは、
話せる時に距離を取って、考えてしまったこと。
聞くべき時に、聞けなかった。
頭がごちゃごちゃで、考えがまとまらない時に、話しすぎてあなたを傷つけた。
本当にごめん。後悔している。


届かない世界

あなたの国の彼女が羨ましい。
あなたの仕事ぶりを見られて、あなたの言葉を理解できて、あなたのそばにいられて、あなたの家族と話せる。
だからあなたに余計なプレッシャーをかけない。ただあなたを愛してればいい、本当に羨ましい。
愛する人の世界に自分がいなくて、その方がいいと考えるのがどれだけ苦しいか、君にわかるだろうか。
それでも、あなたの幸せを願ってる。
今は自分を大切にしてるけど、毎日泣いてる。
すごく悲しい。
信じてた世界は存在しなかった。
一番愛してる人が、私のことを考えてくれない。
すごく苦しい。
私たちの関係がこんなに脆いなんて、まだ受け入れられない。
あなたには、私と話してほしかった。
国に残ると決めた時も、叔父のために働くと決めた時も。
その決断は私にも影響するから。
この国にきてくれた時も、2年待ってと君の言葉をくれるんじゃなくて、一緒に考えて欲しかった。
もうこの街に来ることはできない。でも、一緒に考えたいって言って欲しかった。
君の考えにyesと言い続けるバカじゃなくて、一緒に「私たち」を考えたかった。


愛の残骸

彼は私に愛とは何かを教えてくれた。
彼は私の愛と精神の源だった。
でも私は、未来の不確かさと不安に負けた。
「全部失った」と感じる。仕事だけじゃない。
あなたを失って、心も失った。
私の精神の全てを奪われた。
愛を教えてくれてありがとう。
あなたがどこにいて、何をして、誰と一緒でも、私はずっと、ずっとあなたを愛してる。
彼をすごく愛してた、それだけ。
でもそれゆえに、彼を傷つけ、彼は私を愛し、傷ついた。
もう一緒の未来は見えなくなった。
それでも愛し合ってる。
彼を責めるのをやめて、受け入れて、前に進む。
あなたは私に、最高の夢を与えてくれた。


負け犬の美学

彼は子どもみたいに、みんなを幸せにしたかっただけ。
私は本当にあなたを愛してた、男としてだけでなく、あなた自身を、無条件に。
私の愛は、あなたの行動や誰と一緒かには依存しない。
今、私たちは違う方向に成長してるだけで、私には彼に与えられるものは何もない。
彼も、何かを与えるのを諦めてる…
いつも彼より一歩遅れてる気がしてた。
彼より愛を知ってるのに。
それでも、彼は世界の反対側から、喜びと安心感をもたらしてくれた人。
私の方が、あなたより愛してる。
だから、負けてる。
あなたの考えややり方を尊重してる。あなたが私のニーズを尊重しなくても。
私の心がどれだけ痛んでるか、あなたは気にしない。どれだけ泣いても、気にしない。
必要じゃなければ、しない。
あなたを愛してた時、私には何かがあった。
でも今、自分がどれだけ無価値か感じる。
あなたは私の世界のどこにもいない。
私はあなたの世界のどこにもいない。


優しさは愛じゃない

今日、彼は「全部ありがとう」と言った。
たった一言。それで終わりに十分だった。
彼との未来は持てない。彼にはそんな意志がない。
もう諦めてる。私一人で頑張るには、もう疲れた。
彼を諦める。さようならは言わないけど。
家族でも何でもなくて、でも家族になりたくて考えてた人。
はっきりした「バイバイ」もなく、「連絡しない」と言って捨てられるような脆いもの。
まだあなたの未来の幸せは願えない。
でもせめて、今日を笑って過ごせてたらなって思う。
今日あったことですら、どこか遠い記憶なのに、
あなたとの思い出は、昨日のことみたいに鮮明に思い出せる。
傷つくなら、傷ついてほしい。
私の言葉で動く心があるって思いたい。
「ありがとう」と言った男がいた。
彼からじゃなく、あなたから、欲しかったと気づいた。
彼の「連絡しない」は、不安になる必要も、好きな理由も必要ないと気づかせてくれた。
私の世界では、あなたを想う。
もしあなたが、私をあなたの人生に戻してくれるなら、迷わず愛するのに。
不確かな未来が、私を消耗させた。
自分を大切にする。