使用人棟にある音更の部屋を訪れると、彼女は頭に包帯を巻き、浴衣姿だったが、ベッドに身を起こして本を読んでいた。
「菖蒲様……! このような所へ!」
眼鏡を外し、髪を下ろした音更はいつもとは雰囲気が違って、柔らかな女性らしさを感じた。
そんな彼女が少し慌てて言うので、思わず笑顔になって制した。
「皆さんと一緒に、お見舞いのカステラを買ってきたのです」
「音更さん、一緒にお茶をしませんか?」
紫乃と花梨に言われ、彼女は「使用人が奥様になられる方と……、わたくしは寝間着姿なのに……」とブツブツ言っていたが、若い四人に押し切られて承諾した。
メイドたちがテキパキと動いてお茶の支度をしたあと、使用人棟のホールでカステラと紅茶をいただく事にした。
使用人棟も立派な建物で、一階には皆で食事をする場所や共用部があり、燕谷や葛は有事の時にすぐ出られるよう、一階に部屋を構えているという。
二階は男性使用人の部屋で、三階は女性使用人の部屋があり、二階と三階の間には異能で作られた特殊な鍵があり、専用の鍵を用いないと通れないらしい。
二階と三階は似たような作りで、基本的に六畳ほどの個人の部屋がある他、風呂や洗面所、手洗いは共用になっていて、ホールには暖炉や大きなテーブルがあり、談話室のようになっている。
共用部には本棚があり、皆が興味を持って買った本が雑多と並んでいて、それぞれ気に入った物を借りて読んでいるそうだ。
「音更さん、本当に大丈夫でしたか? 隼人様は『酷い怪我』と仰っていましたが……」
紅茶を飲んでから彼女に尋ねると、音更は少し照れくさそうに笑う。
「この通り、頑丈だけが取り柄ですので、問題ありません。わたくしは近距離で戦うタイプなのです。独自の波動を使って自身の瞬発力や膂力を増し、その波動を相手に飛ばし、人が元来持っているリズムとずらしたものを叩き込み、倒すと戦闘法をとっています」
音更は自分の異能について説明しつつ、無意識に己の拳をさすっている。
「菖蒲様……! このような所へ!」
眼鏡を外し、髪を下ろした音更はいつもとは雰囲気が違って、柔らかな女性らしさを感じた。
そんな彼女が少し慌てて言うので、思わず笑顔になって制した。
「皆さんと一緒に、お見舞いのカステラを買ってきたのです」
「音更さん、一緒にお茶をしませんか?」
紫乃と花梨に言われ、彼女は「使用人が奥様になられる方と……、わたくしは寝間着姿なのに……」とブツブツ言っていたが、若い四人に押し切られて承諾した。
メイドたちがテキパキと動いてお茶の支度をしたあと、使用人棟のホールでカステラと紅茶をいただく事にした。
使用人棟も立派な建物で、一階には皆で食事をする場所や共用部があり、燕谷や葛は有事の時にすぐ出られるよう、一階に部屋を構えているという。
二階は男性使用人の部屋で、三階は女性使用人の部屋があり、二階と三階の間には異能で作られた特殊な鍵があり、専用の鍵を用いないと通れないらしい。
二階と三階は似たような作りで、基本的に六畳ほどの個人の部屋がある他、風呂や洗面所、手洗いは共用になっていて、ホールには暖炉や大きなテーブルがあり、談話室のようになっている。
共用部には本棚があり、皆が興味を持って買った本が雑多と並んでいて、それぞれ気に入った物を借りて読んでいるそうだ。
「音更さん、本当に大丈夫でしたか? 隼人様は『酷い怪我』と仰っていましたが……」
紅茶を飲んでから彼女に尋ねると、音更は少し照れくさそうに笑う。
「この通り、頑丈だけが取り柄ですので、問題ありません。わたくしは近距離で戦うタイプなのです。独自の波動を使って自身の瞬発力や膂力を増し、その波動を相手に飛ばし、人が元来持っているリズムとずらしたものを叩き込み、倒すと戦闘法をとっています」
音更は自分の異能について説明しつつ、無意識に己の拳をさすっている。



