黙って俯いている涼太を見つめ、大声を出している。涼太は真剣な眼差しで、陽向を抱きしめた。
陽向は困惑し顔を真っ赤にしているが、涼太は至って真面目な顔をしている。
涼太は決意の固まった顔をし、静かに告げた。それを聞き、陽向は憤慨していた。
涼太は泣きそうになるのを我慢し、陽向の左耳を見つめる。顔は見えないが、本心じゃないのは陽向でも分かった。
今にも泣きそうなほど弱々しく、覇気のない声だったからだ。陽向は涙を浮かべながら、涼太の肩を掴んだ。
無理やりに顔を見ると、涙で溢れていた。陽向は胸が苦しくなり、張り裂けそうになった。
だからこそ、涼太の本心を聞く必要があると感じた。辛くて苦しかったが、お互いの目をしっかりと見つめた。
逸らしたくもなったが、陽向の瞳がそれを許さない。陽向は精一杯の勇気を振り絞り、本心を告げた。
――俺は、こいつが好きだ。絶対に離れたくない!
涼太は泣きながら、陽向を抱きしめた。陽向も背中に腕を回し、背伸びをして頭を撫でた。
陽向の肩が涼太の涙と鼻水で、湿っていた。しかしそんなことどうでもいいぐらいに、お互いが求め合っていた。
二人はお互いの気持ちを確認し合うように、静かにキスをした。怖いことも苦しいことも、お互いがいれば大丈夫。
言葉は出さなくても、通じ合っていた。顔を見合わせて、満面の笑みを浮かべていた。
「どわっ! なんだっ!」
「涼太!」
「大丈夫だ! 俺がいるからっ」
「まだ、萌えが足りない!」
校舎全体が悲鳴を上げるように、揺れ始めた。二人は立っているのもやっとだが、身を寄せ合い耐えていた。
涼太は陽向を熱く抱きしめると、涼太の胸に両手を置く形になった。陽向の頭を撫で、必死で守っていた。
観察する影を始めとする悪霊たちは、二人を取り囲んでいた。陽向は震えながら、涼太に抱きついていた。
そんな陽向を慈しむように見つめ、より一層強く抱きしめた。悪霊たちは、嬉しそうに踊り狂っている。
「普通の幼馴染じゃ、満足できなくなった。俺の隣にいろ」
「好きだったんだよ……だけど、お前は彼女を作った……俺じゃダメだし……今の関係が崩れるのが……い……やだったから」
「泣くなよ」
涼太は陽向を抱きしめ、目を見て告白した。陽向は顔を真っ赤にし、全身が沸騰する感覚に陥った。
体を小刻みに震わせながらも、涼太の顔を見つめた。瞳に涙を浮かべながら、想いを口にした。
涼太はそんな彼を抱きしめ、頭を撫でた。胸に顔を埋め、静かに深呼吸していた。
「俺は目を背けていたんだ。お前のこと、一度も弟なんて思ったことない」
「えっ」
「近すぎて、見えなかったんだ。好きだ、陽向。俺と付き合って」
「う……うんっ」
涼太は陽向の頬を触り、腰を支えた。目を見て深呼吸をして、心の底からの本心を告げる。
陽向は目を見開き、涼太の目をまじまじと見つめる。陽向の左耳のホクロを触ると、体をビクンと震わせた。
陽向は涼太の心からの想いに、胸がいっぱいになった。返事をして、頷いて泣くことしかできない。
涼太はその涙を拭き、優しくキスをした。陽向は耳まで真っ赤になっていたが、嬉しそうに涼太の手に手を重ねた。
「……陽向」
「……っ、そんな呼び方すんなって……」
「陽向……お前、俺が兄弟だと思ってたなんて信じてんの? ……ピアスを開けた時、お前の泣き顔見て俺がどうなってたか、教えたら……お前、逃げるだろ」
「……うわ。涼太、君のそれ……ただの執着攻めを超えて、もはや加害者側のじゃん。三次元のBLにおいて幼馴染からの略奪愛は定番だけど、君のはちょっと……情念が重すぎるよ」
涼太は陽向を抱きしめ、耳元で囁いた。甘く切なく、官能的で陽向の体は震える。
涼太の体に抱きつき、背中に腕を回す。涼太は陽向の左耳のホクロを見つめ、慈しむように告げる。
――ピアス? 泣き顔? 何言ってんだ? 逃げる? なんで? はあ?
陽向は情報過多のため、半分フリーズしている。涼太の顔を見て、口を開いて驚いている。
その様子を見つめ、流石の佐伯も引いていた。周りの悪霊たちは、満面の笑みでその光景を見つめている。
「兄弟のような幼馴染が、執着と嫉妬を経て運命の番に昇華される。……ベタだけど、三次元にしては悪くないカタルシスだ。……おめでとう、陽向君。君の数年間の片想い、今やっと実ったよ」
「ど、どういうことだっ!」
「帰ったら、嫌というほど教えてやるよ」
「ば! ばかヤロ……ったく、もう二度と自己犠牲しようとすんなよ」
「はーい、こんなに可愛い陽向を一人になんかしないよ」
佐伯は二人の様子を見つめ、引きながらも喜んでいる。恍惚とした表情を浮かべ、何度も頷いている。
腕を組み、評論家みたいになっている。陽向は意味が分からなくて、口を大きく開けている。
涼太はそんな彼の頭を撫で、優しく微笑んでいる。おでこにキスをして、耳元で囁いた。
陽向は顔を真っ赤にしつつも、嬉しそうにしている。胸を優しく叩き、耳を真っ赤にして悪態をつく。
涼太はそれすらも愛おしく感じ、より一層強く抱きしめた。赤く染まっている耳を見つめ、甘く囁いた。
「元の世界に戻れば、この【好き】という感情も消える。それでも戻りたいか?」
「ああ、陽向と一緒に行くぞ」
「俺たちは、幼なじみだ。遠回りしたが、赤の他人じゃない」
「記憶が消えても、俺はお前を二度と離さない」
「ふわっ……BLは世界の宝だ」
二人のやりとりを観察していた【観察する影】は、無機質に問いかける。
少し前の二人なら、勇気が出なかっただろう。しかし今は、お互いの気持ちを確認することができた。
二人の瞳には、決意の炎が燃え上がっている。お互いの目を見つめ、静かに頷いた。
二人は決意を改めて、口にする。その光景を見つめ、観察する影は吐息を漏らしていた。
「うわあああ! 距離が近い! 構図が完璧すぎて三次元のノイズが走る! 資料用……これはあくまで資料用だ……」
「……涼太戻ったら、炭火焼きハンバーグ食いに行こうな」
「それよりも、お前の作った唐揚げが食いたい」
「幾らでも作ってやるよ」
「一生、よろしくな」
「プロポーズみたいだな」
「みたいじゃなくて、本気だ。俺の飯を一生、作ってくれ」
「おうよっ!」
ロマンチックなムードが流れていると、佐伯が我に返った。大声で喚き散らし、屋上を走り回った。
途中で止まり、二人をスマホで激写。自分に言い訳しつつ、それをBLと書かれたフィルターに保存。
満足そうに、ニヤニヤしている。二人はお互いにしか興味がないため、眼中にない。
見つめ合い、抱き締めあっていた。佐伯も観察する影も、嬉しそうに見守っている。
「どわっ! 佐伯、お前……なんか、妙だな」
陽向は困惑し顔を真っ赤にしているが、涼太は至って真面目な顔をしている。
涼太は決意の固まった顔をし、静かに告げた。それを聞き、陽向は憤慨していた。
涼太は泣きそうになるのを我慢し、陽向の左耳を見つめる。顔は見えないが、本心じゃないのは陽向でも分かった。
今にも泣きそうなほど弱々しく、覇気のない声だったからだ。陽向は涙を浮かべながら、涼太の肩を掴んだ。
無理やりに顔を見ると、涙で溢れていた。陽向は胸が苦しくなり、張り裂けそうになった。
だからこそ、涼太の本心を聞く必要があると感じた。辛くて苦しかったが、お互いの目をしっかりと見つめた。
逸らしたくもなったが、陽向の瞳がそれを許さない。陽向は精一杯の勇気を振り絞り、本心を告げた。
――俺は、こいつが好きだ。絶対に離れたくない!
涼太は泣きながら、陽向を抱きしめた。陽向も背中に腕を回し、背伸びをして頭を撫でた。
陽向の肩が涼太の涙と鼻水で、湿っていた。しかしそんなことどうでもいいぐらいに、お互いが求め合っていた。
二人はお互いの気持ちを確認し合うように、静かにキスをした。怖いことも苦しいことも、お互いがいれば大丈夫。
言葉は出さなくても、通じ合っていた。顔を見合わせて、満面の笑みを浮かべていた。
「どわっ! なんだっ!」
「涼太!」
「大丈夫だ! 俺がいるからっ」
「まだ、萌えが足りない!」
校舎全体が悲鳴を上げるように、揺れ始めた。二人は立っているのもやっとだが、身を寄せ合い耐えていた。
涼太は陽向を熱く抱きしめると、涼太の胸に両手を置く形になった。陽向の頭を撫で、必死で守っていた。
観察する影を始めとする悪霊たちは、二人を取り囲んでいた。陽向は震えながら、涼太に抱きついていた。
そんな陽向を慈しむように見つめ、より一層強く抱きしめた。悪霊たちは、嬉しそうに踊り狂っている。
「普通の幼馴染じゃ、満足できなくなった。俺の隣にいろ」
「好きだったんだよ……だけど、お前は彼女を作った……俺じゃダメだし……今の関係が崩れるのが……い……やだったから」
「泣くなよ」
涼太は陽向を抱きしめ、目を見て告白した。陽向は顔を真っ赤にし、全身が沸騰する感覚に陥った。
体を小刻みに震わせながらも、涼太の顔を見つめた。瞳に涙を浮かべながら、想いを口にした。
涼太はそんな彼を抱きしめ、頭を撫でた。胸に顔を埋め、静かに深呼吸していた。
「俺は目を背けていたんだ。お前のこと、一度も弟なんて思ったことない」
「えっ」
「近すぎて、見えなかったんだ。好きだ、陽向。俺と付き合って」
「う……うんっ」
涼太は陽向の頬を触り、腰を支えた。目を見て深呼吸をして、心の底からの本心を告げる。
陽向は目を見開き、涼太の目をまじまじと見つめる。陽向の左耳のホクロを触ると、体をビクンと震わせた。
陽向は涼太の心からの想いに、胸がいっぱいになった。返事をして、頷いて泣くことしかできない。
涼太はその涙を拭き、優しくキスをした。陽向は耳まで真っ赤になっていたが、嬉しそうに涼太の手に手を重ねた。
「……陽向」
「……っ、そんな呼び方すんなって……」
「陽向……お前、俺が兄弟だと思ってたなんて信じてんの? ……ピアスを開けた時、お前の泣き顔見て俺がどうなってたか、教えたら……お前、逃げるだろ」
「……うわ。涼太、君のそれ……ただの執着攻めを超えて、もはや加害者側のじゃん。三次元のBLにおいて幼馴染からの略奪愛は定番だけど、君のはちょっと……情念が重すぎるよ」
涼太は陽向を抱きしめ、耳元で囁いた。甘く切なく、官能的で陽向の体は震える。
涼太の体に抱きつき、背中に腕を回す。涼太は陽向の左耳のホクロを見つめ、慈しむように告げる。
――ピアス? 泣き顔? 何言ってんだ? 逃げる? なんで? はあ?
陽向は情報過多のため、半分フリーズしている。涼太の顔を見て、口を開いて驚いている。
その様子を見つめ、流石の佐伯も引いていた。周りの悪霊たちは、満面の笑みでその光景を見つめている。
「兄弟のような幼馴染が、執着と嫉妬を経て運命の番に昇華される。……ベタだけど、三次元にしては悪くないカタルシスだ。……おめでとう、陽向君。君の数年間の片想い、今やっと実ったよ」
「ど、どういうことだっ!」
「帰ったら、嫌というほど教えてやるよ」
「ば! ばかヤロ……ったく、もう二度と自己犠牲しようとすんなよ」
「はーい、こんなに可愛い陽向を一人になんかしないよ」
佐伯は二人の様子を見つめ、引きながらも喜んでいる。恍惚とした表情を浮かべ、何度も頷いている。
腕を組み、評論家みたいになっている。陽向は意味が分からなくて、口を大きく開けている。
涼太はそんな彼の頭を撫で、優しく微笑んでいる。おでこにキスをして、耳元で囁いた。
陽向は顔を真っ赤にしつつも、嬉しそうにしている。胸を優しく叩き、耳を真っ赤にして悪態をつく。
涼太はそれすらも愛おしく感じ、より一層強く抱きしめた。赤く染まっている耳を見つめ、甘く囁いた。
「元の世界に戻れば、この【好き】という感情も消える。それでも戻りたいか?」
「ああ、陽向と一緒に行くぞ」
「俺たちは、幼なじみだ。遠回りしたが、赤の他人じゃない」
「記憶が消えても、俺はお前を二度と離さない」
「ふわっ……BLは世界の宝だ」
二人のやりとりを観察していた【観察する影】は、無機質に問いかける。
少し前の二人なら、勇気が出なかっただろう。しかし今は、お互いの気持ちを確認することができた。
二人の瞳には、決意の炎が燃え上がっている。お互いの目を見つめ、静かに頷いた。
二人は決意を改めて、口にする。その光景を見つめ、観察する影は吐息を漏らしていた。
「うわあああ! 距離が近い! 構図が完璧すぎて三次元のノイズが走る! 資料用……これはあくまで資料用だ……」
「……涼太戻ったら、炭火焼きハンバーグ食いに行こうな」
「それよりも、お前の作った唐揚げが食いたい」
「幾らでも作ってやるよ」
「一生、よろしくな」
「プロポーズみたいだな」
「みたいじゃなくて、本気だ。俺の飯を一生、作ってくれ」
「おうよっ!」
ロマンチックなムードが流れていると、佐伯が我に返った。大声で喚き散らし、屋上を走り回った。
途中で止まり、二人をスマホで激写。自分に言い訳しつつ、それをBLと書かれたフィルターに保存。
満足そうに、ニヤニヤしている。二人はお互いにしか興味がないため、眼中にない。
見つめ合い、抱き締めあっていた。佐伯も観察する影も、嬉しそうに見守っている。
「どわっ! 佐伯、お前……なんか、妙だな」

