部屋の棚にあるあなたにとっての神の本 夜はなんとよばれる時間なのだろう 赤いつうろに人形を落とし、 路をゆく 晩秋のながい影がおんなも家も染めている 町工場に姿をかえて余生をおくるこのまちに 本を詰めた家による 家主が病の床にある 雨音聞こえる書棚のなかから歌集を出して ノートに書きうつしてはすすんでいく 窓の奥の赤はひろがり