一方で匠海は、凛が手の平を怪我した時以来、彼のことを妙に意識するようになった。
怪我をしたと目の前に差し出された自分より小さい手の平、男にしては長く細い白い指先は強い力で少し握っただけで折れそうだ。
幼い頃から凛が色白で華奢な体型だと知っていた。気がつけば二人は当たり前のように隣に居た。
それなのに匠海はその時、彼を抱きしめたい欲望が胸の底で疼いた。
横から見ると長く目立つまつ毛、鼻筋がスッと通った凛々しく美しい横顔。
凛を抱きしめればきっと、全て自分の身体にすっぽりと包まれてしまうだろう。そう考えるとますます胸の中が燃えるように熱くなり今すぐに、衝動的に、凛を強く抱きしめてしまいそうになる。
だけど、どうして今そんな感情が自分の心を支配するのか、匠海は理解に苦しんだ。
小学生の頃から顔立ちも体型もスマートで女子からモテていた凛とは違って、匠海は厳つい容姿のせいか女子から告白されたことは両手の指より少ない。
稀に告白されたこともあるが、自分には好意がないからと断ってばかりだった。相手の好意に応えられないのなら付き合うべきではない、というのが匠海の信念の一つだ。
中学に上がってからは部活動に熱中し、異性に興味をもつことはなくなった。
怪我をしたと目の前に差し出された自分より小さい手の平、男にしては長く細い白い指先は強い力で少し握っただけで折れそうだ。
幼い頃から凛が色白で華奢な体型だと知っていた。気がつけば二人は当たり前のように隣に居た。
それなのに匠海はその時、彼を抱きしめたい欲望が胸の底で疼いた。
横から見ると長く目立つまつ毛、鼻筋がスッと通った凛々しく美しい横顔。
凛を抱きしめればきっと、全て自分の身体にすっぽりと包まれてしまうだろう。そう考えるとますます胸の中が燃えるように熱くなり今すぐに、衝動的に、凛を強く抱きしめてしまいそうになる。
だけど、どうして今そんな感情が自分の心を支配するのか、匠海は理解に苦しんだ。
小学生の頃から顔立ちも体型もスマートで女子からモテていた凛とは違って、匠海は厳つい容姿のせいか女子から告白されたことは両手の指より少ない。
稀に告白されたこともあるが、自分には好意がないからと断ってばかりだった。相手の好意に応えられないのなら付き合うべきではない、というのが匠海の信念の一つだ。
中学に上がってからは部活動に熱中し、異性に興味をもつことはなくなった。


