ガーベラ色のあなたに

「遅れるよ」
「はーい!もう行く」
 階段下からお母さんに言われた私は急いでヘアアイロンのコンセントを抜き、鞄を持った。階段を勢いよく降りるとお母さんが待っていた。
「変じゃないよね?!」
 私はその場でくるりと回って容姿の確認をしてもらう。
「大丈夫!今日もかわいいよ」
「ありがとう!行ってきます!」
「行ってらっしゃい、気をつけてね!」
「はーい!」
 適当に返事をし、慌ただしく玄関を飛び出した。

 今日から高校生活が始まる。だけど私の頭の中は不安と緊張に支配されておかしくなりそうだ。
 森川晴雨(もりかわはゆ)は、急足で学校へと向かった。