「葛城は、日向のどこが好きなんだ?」
BL漫画の話をしている時や、勉強の合間に日向のことを聞いてみると、葛城は頬を赤らめた。
「神乃くん、そういうの恥ずかしいからいいってば!」
俺だって、葛城が日向の話をするところなど別に見たくはない。
でも、恋のライバルとして日向のことを知ることは必要だったし、何より、葛城の好みを知ることは重要だった。
サッカーが上手いところが好きとか、サッカーをしているところが格好いいとかなら、俺もサッカーをするし、刈り上げの髪型が最高に格好いいとかなら俺も刈り上げにする。
筋肉が格好いいとかなら俺も筋トレをするし、ちょっとバカなところが可愛いとかなら俺もそのように振る舞ってみせる。
「でも、日向のこんなところが格好いいって思って、誰かに話したくなることないの?」
そう押してみれば、葛城は少し困ったような表情をしながらも言った。
「至ちゃんはすごく優しいんだよ。小さい頃から、僕を守ってくれるんだ」
幼馴染ゆえの積み重ねてきた信頼とか、俺にはどうしようもない。
「俺だって、葛城のこと守れるけど?」
思わずそんなことを言ってしまって、俺はしまった! と、慌てて口をつぐんだ。
葛城のほうから俺に気持ちが傾くまでは俺の気持ちに気づかれないほうがいいと思う。
きっと、俺が葛城のことを好きなことに気づいたら、葛城は俺との距離を置くだろう。
自分のことを好きだと知っていたら、生真面目な葛城は気持ちに応えられないことに罪悪感を抱くかもしれないし、俺の気持ちを無視して友人関係でいることは難しくなるだろう。
だから、葛城には絶対に知られてはならない。
それなのに、俺も葛城のことを守れるとか言ってしまった。
俺の気持ちがバレたらどうしよう……
「神乃くんはまだ至ちゃんが羨ましいの? もう神乃くんも十分に主人公みたいな強キャラだってわかったでしょ?」
俺の気持ちがバレたらどうしようとは思ったけど、なんだろう……葛城のことが好きで思わず出た言葉が、ただの日向への対抗心から出たものだと思われるのはなんだか複雑だ。
葛城への好意はそれはそれで素直に受け取って欲しいんだけど……
俺は葛城の手を握って、にこりと微笑んだ。
「俺が葛城を守ってあげたいのは、俺にとって葛城が大切な友人だからだよ」
バレてはいけない。しかし、葛城への接し方まで日向への対抗心と思われるのは嫌だ。
「葛城は俺の大切な大切な友人だ。葛城にとっての俺も、そうでありたいんだけど?」
俺と葛城の関係に、日向も、他の第三者も関係ない。
「神乃くん、恥ずかしいよ! 放して!」
「俺の気持ちを葛城がわかってくれるまでは放さない」
「わかったよ! 神乃くんは友達にすごく優しいってことならもうわかったから!」
なんか違う。俺は、葛城に特別に優しいのだが……しかし、それはやはりまだ言えないのだ。
だから、にこりと笑って俺は手を放した。
「まだ何か不満なの?」
「……俺、笑顔だろう?」
「だから、神乃くんの作り笑いはわかりやすいって言ったでしょ?」
確かに、以前、そんなことを言っていた。
「そっか。葛城には本当にわかるんだ」
俺は笑った。
「あれ? 今度は本当の笑顔だ。機嫌直ったの?」
葛城が不思議そうに俺を見つめてくる。
俺が葛城を好きなことはバレてはいけないけれど、気持ちを察してもらえるのは嬉しい。
だって、それは、葛城が俺のことをちゃんと見ているという証拠なのだから。
BL漫画の話をしている時や、勉強の合間に日向のことを聞いてみると、葛城は頬を赤らめた。
「神乃くん、そういうの恥ずかしいからいいってば!」
俺だって、葛城が日向の話をするところなど別に見たくはない。
でも、恋のライバルとして日向のことを知ることは必要だったし、何より、葛城の好みを知ることは重要だった。
サッカーが上手いところが好きとか、サッカーをしているところが格好いいとかなら、俺もサッカーをするし、刈り上げの髪型が最高に格好いいとかなら俺も刈り上げにする。
筋肉が格好いいとかなら俺も筋トレをするし、ちょっとバカなところが可愛いとかなら俺もそのように振る舞ってみせる。
「でも、日向のこんなところが格好いいって思って、誰かに話したくなることないの?」
そう押してみれば、葛城は少し困ったような表情をしながらも言った。
「至ちゃんはすごく優しいんだよ。小さい頃から、僕を守ってくれるんだ」
幼馴染ゆえの積み重ねてきた信頼とか、俺にはどうしようもない。
「俺だって、葛城のこと守れるけど?」
思わずそんなことを言ってしまって、俺はしまった! と、慌てて口をつぐんだ。
葛城のほうから俺に気持ちが傾くまでは俺の気持ちに気づかれないほうがいいと思う。
きっと、俺が葛城のことを好きなことに気づいたら、葛城は俺との距離を置くだろう。
自分のことを好きだと知っていたら、生真面目な葛城は気持ちに応えられないことに罪悪感を抱くかもしれないし、俺の気持ちを無視して友人関係でいることは難しくなるだろう。
だから、葛城には絶対に知られてはならない。
それなのに、俺も葛城のことを守れるとか言ってしまった。
俺の気持ちがバレたらどうしよう……
「神乃くんはまだ至ちゃんが羨ましいの? もう神乃くんも十分に主人公みたいな強キャラだってわかったでしょ?」
俺の気持ちがバレたらどうしようとは思ったけど、なんだろう……葛城のことが好きで思わず出た言葉が、ただの日向への対抗心から出たものだと思われるのはなんだか複雑だ。
葛城への好意はそれはそれで素直に受け取って欲しいんだけど……
俺は葛城の手を握って、にこりと微笑んだ。
「俺が葛城を守ってあげたいのは、俺にとって葛城が大切な友人だからだよ」
バレてはいけない。しかし、葛城への接し方まで日向への対抗心と思われるのは嫌だ。
「葛城は俺の大切な大切な友人だ。葛城にとっての俺も、そうでありたいんだけど?」
俺と葛城の関係に、日向も、他の第三者も関係ない。
「神乃くん、恥ずかしいよ! 放して!」
「俺の気持ちを葛城がわかってくれるまでは放さない」
「わかったよ! 神乃くんは友達にすごく優しいってことならもうわかったから!」
なんか違う。俺は、葛城に特別に優しいのだが……しかし、それはやはりまだ言えないのだ。
だから、にこりと笑って俺は手を放した。
「まだ何か不満なの?」
「……俺、笑顔だろう?」
「だから、神乃くんの作り笑いはわかりやすいって言ったでしょ?」
確かに、以前、そんなことを言っていた。
「そっか。葛城には本当にわかるんだ」
俺は笑った。
「あれ? 今度は本当の笑顔だ。機嫌直ったの?」
葛城が不思議そうに俺を見つめてくる。
俺が葛城を好きなことはバレてはいけないけれど、気持ちを察してもらえるのは嬉しい。
だって、それは、葛城が俺のことをちゃんと見ているという証拠なのだから。
