◎明桜学園 三年生オリエンテーションしおり
実施概要
日程:4月×日(月)(晴天時決行)
場所:郊外自然公園
目的:協調性の向上および心身のリフレッシュ
備考:三年生対象・全員参加
◎一日の流れ
07:30 校門前集合・点呼
08:00 バス出発
09:30 現地到着・説明
10:00 班行動開始(スタンプラリー)
12:00 昼食(自由時間)入口ゲート付近集合
13:00 班行動再開
15:30 集合・点呼
16:00 バス出発
17:30 学校到着・解散
◎ スタンプラリー概要
全5箇所のチェックポイントを巡る
各地点で担当の先生のスタンプを押印
必ず班ごとに行動すること
順路は自由だが、時間内に全箇所を回ること。回れなかった班は罰ゲームで、明日から1週間毎日補習
◎ 注意事項
班行動は必ず5人で行うこと
単独行動は禁止
指定ルートから外れないこと
危険区域・立入禁止区域には近づかないこと
体調不良時は速やかに救護長が担任教師へ報告
◎ 持ち物
飲み物
しおり(本紙)
専用端末(当日貸出)
筆記用具
学生証・保険証コピー
雨具(必要に応じて)
◎緊急連絡先
担任:〇〇先生 ×××-××××-××××
副担任:○○○先生 ×××-××××-××××
引率:○○先生 ×××-××××-××××
学校連絡先:×××-××××-××××
◎ 班メンバー(記入欄)
班長:立花 琉生
副班長:御影 冬弥
写真長:不知火 凛
救護長:秋宮 信
連絡長:斎藤 涼也
郊外にあるその自然公園は、広かった。
整えられた遊歩道に、手入れの行き届いた木々。案内板や休憩所も点在しているが、食べ物は入口ゲート付近の売店が有る広場でのみ、可能らしい。キャップ付きのペットボトルの飲み物のみ持ち込みが可能。
一見して、どこにでもある自然公園。
ただ。
歩いても、終わりが見えない程の広さ。道は続いているはずなのに、距離の感覚が曖昧になる。
チラホラと居る一般の人達に混ざって明桜学園の生徒も見える。既に先へ進んでいるグループも居るのだろうが、まだまだ時間は沢山ある。
立花達のグループはおおよその距離を考えながらゆっくりと進む事にした。不知火が専用のカメラで色々な写真を撮っていく。
「えっと、なになに〜
◎郊外自然公園 ご案内
本公園は、豊かな自然と広大な敷地を有する散策型公園です。
四季折々の風景を楽しむことができ、森林エリア・水辺エリア・展望エリアなど、多様な自然環境が整備されています。
園内には整備された遊歩道があり、どなたでも安全に散策をお楽しみいただけます。
また、各所に休憩スペースや案内板を設置しており、初めての方でも安心してご利用いただけます。
見晴らし台からは、公園全体を一望できる開放的な景色が広がります。
日常を離れ、自然の中でゆったりとした時間をお過ごしください。だってよ……って、聞いてたか?」
「あぁ、聞いていますとも。で?なんでしたっけ?今日の朝食の話でしたっけ?」
「ちっがうわ!パンフレットの説明読んでたんだよ!」
勢いよくツッコミを入れる立花。ボケは斎藤。
それを苦笑で見る冬弥と秋宮。不知火は「前からズレてるんだよ」と呆れる。
「あれ?不知火と斎藤って同じ中学なんだっけ?」
「そうだよ。俺が途中で引っ越して来てからずっと一緒に居る。」
中学一年生の終わりの時期、親の仕事の都合で転校して来た不知火は、少し変わった斎藤と友人になった。
家も近く似た様な趣味だから仲良くなるのは早かったのだが、不知火曰く「何考えてるのか分からない」そう。
「そう言えば、御影と三組の月守も長いんだよな?いつから一緒にいるんだ?」
秋宮が聞いてくる。あれは確か……
「えっと……初めて会ったのは5歳、だな。」
「へぇ、10年以上も一緒なのか。すげぇな」
冬弥は眉を少し下げ「そうだな」と返事をして自然に目をやった。
「……。」
正直、苦手だ。
こう言った自然が多くある場所は、かつての自分の生家を思い出す。
冷たくて、苦しくて、息苦しいあの場所に。
