白い君、紅い唇

9話 題:作戦                  
凛人と俺は契約を結び、共犯として一生を生きていく。きっと、この関係が知れ渡ったら、周りの奴は「頭がおかしい」とか「気持ち悪い」なんて、言うだろう。
でも俺達の関係は誰にも到達できない、はるか上の世界へと行ったのだ。
「まず最初は養父の防腐処理道具を奪う」
「カニューレ、吸引ポンプ、防腐液、縫合用具」
「この4つを凛人に…盗んできてくれないか」
「分かった」
「その道具達は使われてない部屋にでも隠しておいて」
「…うん。それで養父さんをどうやって、潰すの?」
こんな綺麗な存在から、潰すっていう単語が出ると不思議な感情になる。いつか考えていた、残忍に死を管制する死神っていうのは本当だったな。
「養父の製薬会社は製造している美容液に違法な成分を配合して、販売している」
「そこを世間に知らしめて、告発していくんだ」
「警察に、通報はしないの?」
「ただ警察に通報しても、揉み消されたらおしまいだ」
「まずはネットの匿名掲示板とかに書き込んだりして世間の目に留まるようにする」
「そっか、ちゃんと考えてるね。修は」
「……まぁな」
急に褒められると、口元が緩んでニヤけてしまうから突然言わないでほしい。
「あっ…でもお金の問題もあるでしょ」
「養父さんが捕まったら、銀行止められちゃう」
そんな心配は一瞬で無くなる策を俺は当たり前に講じていた。
「俺が構築したアルゴリズムで一生涯過ごせる金を確保できる」
「ははっ、やっぱ天才だね。修は」
「じゃあ、明日から決行だ」
「ありがとう、修」また突然の褒め言葉だ。
「…どういたしまして」