あの夏が君を思い出させる

泣き崩れるのには十分だった。


僕は向日葵の花束を抱きしめながら、陽葵が死んでから初めて声を出して泣いた。


一生分泣いたんじゃないかってくらい、馬鹿みたいに泣き叫んだ。


僕たちの恋は、まるで線香花火のようだった。


一瞬で終わってしまったけど、一生頭に残るようなそんな忘れられないたった一つの儚い恋物語。


でも、陽葵が教えてくれた。


これで終わりなんかじゃなくて、いつかまたきっとこの恋の続きをする日が来るんだって。


その時まで僕は陽葵を想い続けるよ。


陽葵が遺してくれた想いの形は、切ないほど綺麗で眩しいくらいに真っ直ぐだった。


まるで、向坂陽葵そのもののように…。