君と過ごした透明な四日間

「聞こえてるんでしょ、間抜け面」



私をじっと見つめたまま、人間のようにスラスラと話す猫にギョッとしながら椅子ごと後ずさる。



「ね、猫が、喋ってる!?」


「やっと来たのね、あいつ…。半径三メートル以内にいないと人間には私の声が聞こえないんだから、常にいるようにっていつも言ってるのに…」



猫はくるりと踵を返すと、トコトコと扉の前まで歩いて行った。


その光景を信じられない思いで眺めながら、自分の頬をつねってみる。


ちゃんと、痛かった。



夢のような現実に理解ができずに戸惑っていたその時だった。



–––カラン。



入り口のベルが鳴った。


振り返ると、全身真っ黒な格好をした、不審な少年が入ってきた。


長い前髪とフードのせいで顔はよく見えない。