何度木々の間を確認しても誰もいないはずなのに……
やはり至が歩き出すと背後から、
パキ、パキ、パキ……と、何度も何度も地面の枝や葉を踏む音がする。
「何なんだよ!」
至は、恐怖を感じ青ざめながらもそれでも女性二人が心配で、すでに気持ち悪くさえ感じ出した鈴の音を追い前へ進む。
遠くから、蜩の鳴く声もする。
しかし、もうかれこれ10分以上は歩いているはずだった。
奇妙な事に、頭の中がフワフワしてきて時間の感覚がどんどん曖昧になっていく。
チリーン……チリーン……
鈴の音は相変わらず止まらず…
しかも、突然目の前に……
木や草に埋もれる感じで、大きな一軒家が現れた。
「まさか……ここが、廃別荘か?」
時の侵食の所為で壁は汚れ朽ち果て、草の蔓も全体に気持ち悪いくらい這いまわっている。
そして、窓ガラスは至る所割れ、外から荒れ果てた室内が見える。
しかし、玄関ドアだけ、玄関ドアだけは比較的キレイだった。
至がその異様な雰囲気に圧倒されていると……
チリーン……チリーン……
「⚪□✖⚪□✖………」
今度は、廃別荘内から鈴の音と人の会話すような声が聞こえた。
「⚪□✖⚪□✖………」
「⚪□✖⚪□✖………」
耳を澄ますと、やはり何を言ってるか分からないが人の声がする。
至は、女性達が興味本位で廃別荘の中に入ってしまったんだと思った。
そして、こんな危険で気持ち悪い所から早く出してやらないと……と焦りながら玄関ドアのノブに手をかけ開けた。
ギーっ……
背筋が凍るような音がした。
「あの……ちょっと、失礼します……」
一応、他人の敷地なので丁重に断りを入れ中に入る。
プーンとカビと埃の臭いがして……
エントランスホールはとても広く、その正面に広い階段が2階へと続いていた。
暫く呆然と辺りを見て見る。
しかし、その時……
何かが二階を歩く音がして、又、誰かが話す声がした。
「⚪□✖⚪□✖………」
やっぱり女性達がいるんだと、至は上へ行こうと階段の前まで歩いた。
しかし……
「おい!お前は、ここに近づくなって言われただろうが?至!」
至の背後で男の声がした。
「ひっ!」
一瞬、心臓がヤバい位ビビって、至は体が固まったが聞き覚えのある声だった。
さっき再会したばかりの葵の声。
しかし、声は一緒だが、さっきの大人しくて静かな葵の言い方と今はなんだか感じが違う。
今は、なんだか俺様臭がして覇気があり、まるで別人だ。
そう……別人で、まるで、今はこの世にいない僚のようだった。
それでも至は、こんな状況にも関わらず思わずにやけて、又葵と会えたと後ろを向いた。
すると……
ガバっと至はシャツの襟元を乱暴に葵に掴まれた状態で、葵の顔がすぐ目の前にあった。
そして葵は、キス出来る位の近さで至に言った。
「テメェ……至……ここはヤベェとこなんだよ!葵に言われただろうが、さっき!」
「へっ?」
至は、思わずポカンとした。
やっぱりさっきの葵と強い目付きや喋り方で雰囲気が違うし、なんだか話の中に変な部分があったからだ。
「葵に言われただろうがって……お前、葵だろ?まるで違うみたいな言い方だよな……葵……」
至は、苦笑いした。
すると……
目の前の葵であるはずの男がニッと笑って言った。
「冷てぇなぁ……至……お前、葵と俺の違いも分からなくなったのか?俺は、僚だよ……僚……」
「へっ?!」
至は、言われた意味が分からなくて体が固まったが……
確かに、笑い方は……
あの……死んだはずの、懐かしい僚の笑い方だった。
やはり至が歩き出すと背後から、
パキ、パキ、パキ……と、何度も何度も地面の枝や葉を踏む音がする。
「何なんだよ!」
至は、恐怖を感じ青ざめながらもそれでも女性二人が心配で、すでに気持ち悪くさえ感じ出した鈴の音を追い前へ進む。
遠くから、蜩の鳴く声もする。
しかし、もうかれこれ10分以上は歩いているはずだった。
奇妙な事に、頭の中がフワフワしてきて時間の感覚がどんどん曖昧になっていく。
チリーン……チリーン……
鈴の音は相変わらず止まらず…
しかも、突然目の前に……
木や草に埋もれる感じで、大きな一軒家が現れた。
「まさか……ここが、廃別荘か?」
時の侵食の所為で壁は汚れ朽ち果て、草の蔓も全体に気持ち悪いくらい這いまわっている。
そして、窓ガラスは至る所割れ、外から荒れ果てた室内が見える。
しかし、玄関ドアだけ、玄関ドアだけは比較的キレイだった。
至がその異様な雰囲気に圧倒されていると……
チリーン……チリーン……
「⚪□✖⚪□✖………」
今度は、廃別荘内から鈴の音と人の会話すような声が聞こえた。
「⚪□✖⚪□✖………」
「⚪□✖⚪□✖………」
耳を澄ますと、やはり何を言ってるか分からないが人の声がする。
至は、女性達が興味本位で廃別荘の中に入ってしまったんだと思った。
そして、こんな危険で気持ち悪い所から早く出してやらないと……と焦りながら玄関ドアのノブに手をかけ開けた。
ギーっ……
背筋が凍るような音がした。
「あの……ちょっと、失礼します……」
一応、他人の敷地なので丁重に断りを入れ中に入る。
プーンとカビと埃の臭いがして……
エントランスホールはとても広く、その正面に広い階段が2階へと続いていた。
暫く呆然と辺りを見て見る。
しかし、その時……
何かが二階を歩く音がして、又、誰かが話す声がした。
「⚪□✖⚪□✖………」
やっぱり女性達がいるんだと、至は上へ行こうと階段の前まで歩いた。
しかし……
「おい!お前は、ここに近づくなって言われただろうが?至!」
至の背後で男の声がした。
「ひっ!」
一瞬、心臓がヤバい位ビビって、至は体が固まったが聞き覚えのある声だった。
さっき再会したばかりの葵の声。
しかし、声は一緒だが、さっきの大人しくて静かな葵の言い方と今はなんだか感じが違う。
今は、なんだか俺様臭がして覇気があり、まるで別人だ。
そう……別人で、まるで、今はこの世にいない僚のようだった。
それでも至は、こんな状況にも関わらず思わずにやけて、又葵と会えたと後ろを向いた。
すると……
ガバっと至はシャツの襟元を乱暴に葵に掴まれた状態で、葵の顔がすぐ目の前にあった。
そして葵は、キス出来る位の近さで至に言った。
「テメェ……至……ここはヤベェとこなんだよ!葵に言われただろうが、さっき!」
「へっ?」
至は、思わずポカンとした。
やっぱりさっきの葵と強い目付きや喋り方で雰囲気が違うし、なんだか話の中に変な部分があったからだ。
「葵に言われただろうがって……お前、葵だろ?まるで違うみたいな言い方だよな……葵……」
至は、苦笑いした。
すると……
目の前の葵であるはずの男がニッと笑って言った。
「冷てぇなぁ……至……お前、葵と俺の違いも分からなくなったのか?俺は、僚だよ……僚……」
「へっ?!」
至は、言われた意味が分からなくて体が固まったが……
確かに、笑い方は……
あの……死んだはずの、懐かしい僚の笑い方だった。
