死んだはずの世子嬪は、すべてを知った夫に狂おしいほど愛される




 明日、自分が国を滅ぼす大罪人として引きずり出されることを知りながら。彼女の瞳には、自分を憎み、石を投げる人々への恨みは微塵もなかった。

 ただ、枯れ果てた大地を慈しむ、深い母性のような、そして神々しいまでの光が宿っていた。

 その夜。漆黒の王宮の空に、不吉なほど赤く染まった月が昇った。

 それは、明日の朝に流されるであろう、清らかな血の雨を予言しているかのようだった。