雨の記憶屋 -星空のタイムスケジュール-

小さなノートは少し冷たく感じた。



角は丸まり、長い時間使われた跡がある。


その最後のページには、空が何度も
書いては消した跡が残っていた。



でも、何が書いてあったのかはわからなかった。



どうして
空は最後のページを消したんだろう。



どうしても知りたい――
でも、もう聞くことはできない。

空はもう、この世界にいないから。
もう二度とあの笑顔を見ることはできない。




「会いたい……空に、会いたい……」


ぽつりと呟くと、右から左へ、
柔らかい風がふいた。