「皆さんにお知らせがあります。二学期始めからしばらく学校を休んでいた小田満君は、実は行方不明となっています」
先生の言葉にクラス中がざわつく。悲鳴のような声や、疑問の声が飛び交う。周囲の人と目を合わせて小声で話す人もいる。
僕はクラス内を一瞥して前を向いた。この様子だと皆は知らないのだ。
「はい、静かに! 大切な事です。今日はご家族から警察に捜索願が出て、小田君の失踪が公になったので、こうして伝えています。今のところ、事件に巻き込まれたのか、家出なのか、よく分かっていません」
教室の空気が緊張に代わる。警察とか事件と聞けば普通の高校生ならびっくりする。
小田自身はどう思っているのだろう。先生の話を聞いていたのだろうか。
気になって背面黒板に視線を向けようとした時。同じように背面黒板に向く人物に気が付いた。ハッとして動きを止めた。櫻井大翔だ。彼も僕に気が付いて目を見開く。
――僕以外にも、知ってる人がいた!
そんな衝撃が身体を駆け抜ける。
「いいですか。高校生でも男子でも誘拐に会うことがあります。警察の見回りが強化されますが、十分に気を付けて。遅くまでの外出は控えてください。そして、小田君の事に心当たりがある方は先生に教えてください」
ホームルームが終わってしまう。慌てて背面黒板を振り返ったけれど。
そこにはただの黒板があるだけだった。
先生の言葉にクラス中がざわつく。悲鳴のような声や、疑問の声が飛び交う。周囲の人と目を合わせて小声で話す人もいる。
僕はクラス内を一瞥して前を向いた。この様子だと皆は知らないのだ。
「はい、静かに! 大切な事です。今日はご家族から警察に捜索願が出て、小田君の失踪が公になったので、こうして伝えています。今のところ、事件に巻き込まれたのか、家出なのか、よく分かっていません」
教室の空気が緊張に代わる。警察とか事件と聞けば普通の高校生ならびっくりする。
小田自身はどう思っているのだろう。先生の話を聞いていたのだろうか。
気になって背面黒板に視線を向けようとした時。同じように背面黒板に向く人物に気が付いた。ハッとして動きを止めた。櫻井大翔だ。彼も僕に気が付いて目を見開く。
――僕以外にも、知ってる人がいた!
そんな衝撃が身体を駆け抜ける。
「いいですか。高校生でも男子でも誘拐に会うことがあります。警察の見回りが強化されますが、十分に気を付けて。遅くまでの外出は控えてください。そして、小田君の事に心当たりがある方は先生に教えてください」
ホームルームが終わってしまう。慌てて背面黒板を振り返ったけれど。
そこにはただの黒板があるだけだった。


