わたしたちは、死にたいを溶かして生きている。

死にたいと呟くとき、たぶん頭の中のシュガーが溶けている。

とろとろ。
溶けている。

死にたいと呟くのは、一人でひっそりとしているとき。

観覧車に一人で乗ってみたときが、一番しっくりきた。

一番しっくりこないのは、春に着る服を試着したとき。

試着室は生きる気配と鏡に映る自分を一緒にして、変えようとしてくるから、嫌い。

ーー変わりたくない。

それだけなのに、それがだめらしい。

何度も聴くラブソングは、何度聴いても変わらないのに。

何度も聴く私は、何度も聴いていくうちに変わっていく。

変わったら、好きな人の声で歌われるラブソングが変わってしまうのに。

変わらないでって、望んでる。

死にたいって、呟いている。

それだけだよ。

『シュガー』

それがラブソングのタイトルだった。