偽装世子は冷遇されていたのになぜか影に溺愛されています。




『……本当か』
 霧津の低く問う声が、わずかに震えていた。
『……無理はさせるな。御身を最優先にせよ』


 そう言いながらも陛下はゆっくりと手を伸ばし、その腹に触れることはせず、ただそっと包むように見つめていた。
 
 現在では、たくさん触れるようになり御子のご誕生を楽しみにお腹に触れた。
 御子が誕生すると宮廷は賑やかな雰囲気が流れていた。


「英蓮、ありがとう。これからは英蓮と子を必ず守っていく。愛している」

「霧津さま、ありがとうございます……私も、霧津さまをお慕いしております」


 幾多の時を経て、二人はようやく安らぎの時を迎えていた。




                  完