ガチャと音がしてドアが開いた。
飼育しているメダカと金魚に餌をやっていた僕は開いたドアの方を振り返った。
「あっ、もう来てたの?早いね」
瑞穂が笑いながら部屋に入ってくる。
ここは飼育委員が放課後にひっそりと活動する、校舎端の飼育部屋。飼育員のメンバーは3年生が4人、2年生は0人、1年生はまだ居ない。これから何人か入ってきてくれたらいいな…とは思っている。
飼育室にはメダカの水槽が2つと金魚の水槽が3つ。
あと水草も育てているのでそれ用の桶が置いてある。
メダカの水槽には7匹ずつ、金魚の水槽は一つは使っていないから2つの水槽に4匹ずつ金魚が泳いでいる。
「朝のアレどう思う?1年生の時の新入生歓迎会で何を見たとか正直覚えてないんだよね。
2年生の時は新人の先生がやるって事になって僕達何もしてないしさぁ。
って言うか毎年見てるんだろうけど何も記憶に残ってないんだよねー。
なんで今年に限って僕らが……」
口を尖らせながら拗ねている瑞穂は可愛らしい顔をしてみせた。
こんな顔が出来るのは毎日鏡でも見て練習しているのだろうか?と思うレベル。
僕が真似したらきっとお面のひょっとこだろう。
「確かに話が急展開すぎてついていけなかった部分はあるけど。
でも僕達だけだったら不安だらけだけど、生徒会長がいればまだなんとかなるんじゃない?
っていうかぁ
先生って誰かに気を使ってなかった?
担任にも、苦手な先生がいるって事あるのかなぁ?」
僕の言葉に
「確かにそうかも…先生にも何かの圧力がかかってるって感じがしたよね」
僕と瑞穂はハハハと軽く笑った。
「お待たせ〜。今日は朝からびっくりニュースだったな」
東が話ながら飼育室に入ってきた。
「本当だよ。でもさあ、生徒会長って接点が今迄あんまり無かったんだけど、どんな人なの?」
東の後ろに続いて部屋に入って来た里見が質問を投げかけてきた。
「どんな人…??俺も知らないんだよね。でも一部の女子には熱狂的なファンがいるみたいだよ」
東がそれに答える。
数多と同じクラスになった事が誰も無いんだからどんな人か分からないのは仕方ないと思う。
「へえーーっ、そもそも頭が良すぎて僕達とは住む世界が違うんだろうけど」
僕の言葉が終わるか終わらないうちに
「いや、僕は同じ世界に住んでますよ」
涼しい顔で微笑む生徒会長の声が耳に飛び込んできた。
「えっ、いつからいたの?全然気づかなかったんだけど」
びっくりしすぎて声がうわずる。
「僕は気づいてたけどね」
悪戯っぽく瑞穂が笑った。
「ここに来れば、いつでも君達に会えるってことですよね」
「まあ、そうだけど……。僕達だってちゃんと活動はしてるんだからさぁ。そこんとこ忘れないでよ」
生徒会長の質問に間髪入れずに答える瑞穂。
まあ、ある意味嘘では無い。
僕以外は、取り巻きを巻くための時間つぶしや日課として来ているだけで滞在平均時間は10分程度だと言う事はここでは黙っておこう。
「これから歓迎会まで宜しくお願いします。とりあえず連絡が出来る様にメルアド交換しませんか?」
生徒会長の問いかけに全員が鞄から携帯を取り出した。
「ところでさぁ、裏方って何するの?」
東は裏方って言葉に引っかかっているようだ。
「僕もあの話は今日聞いたばかりだったんで。実は何も考えてなかったんです」
「えっ、そうなの?だってあんなに堂々と…。」
里見が驚いて目を丸くしている。
僕もそうだけど、他の3人もある程度先生からの打算が生徒会長の耳には予め入っていた。と思っていたのが伺える。
「ああでも言わないとあの場は収まりませんから」
「なんだよ。それ」
僕はこの会話に少し微笑んだ。
「これからは生徒会長ではなく、数多と呼んで下さい。その方が短くていいです。」
これが生徒会長から数多に呼び名が変わった瞬間だった。
「そうだよな。じゃあ、お互い苗字呼びで。
俺は里見宜しく」
「僕は日向」
「僕は皆んなの王子様、瑞穂です」
「おれは東、ヒガシじゃ無くてアズマなんでそこんとこお間違えの無い様に」
簡単な自己紹介が終わった。
飼育しているメダカと金魚に餌をやっていた僕は開いたドアの方を振り返った。
「あっ、もう来てたの?早いね」
瑞穂が笑いながら部屋に入ってくる。
ここは飼育委員が放課後にひっそりと活動する、校舎端の飼育部屋。飼育員のメンバーは3年生が4人、2年生は0人、1年生はまだ居ない。これから何人か入ってきてくれたらいいな…とは思っている。
飼育室にはメダカの水槽が2つと金魚の水槽が3つ。
あと水草も育てているのでそれ用の桶が置いてある。
メダカの水槽には7匹ずつ、金魚の水槽は一つは使っていないから2つの水槽に4匹ずつ金魚が泳いでいる。
「朝のアレどう思う?1年生の時の新入生歓迎会で何を見たとか正直覚えてないんだよね。
2年生の時は新人の先生がやるって事になって僕達何もしてないしさぁ。
って言うか毎年見てるんだろうけど何も記憶に残ってないんだよねー。
なんで今年に限って僕らが……」
口を尖らせながら拗ねている瑞穂は可愛らしい顔をしてみせた。
こんな顔が出来るのは毎日鏡でも見て練習しているのだろうか?と思うレベル。
僕が真似したらきっとお面のひょっとこだろう。
「確かに話が急展開すぎてついていけなかった部分はあるけど。
でも僕達だけだったら不安だらけだけど、生徒会長がいればまだなんとかなるんじゃない?
っていうかぁ
先生って誰かに気を使ってなかった?
担任にも、苦手な先生がいるって事あるのかなぁ?」
僕の言葉に
「確かにそうかも…先生にも何かの圧力がかかってるって感じがしたよね」
僕と瑞穂はハハハと軽く笑った。
「お待たせ〜。今日は朝からびっくりニュースだったな」
東が話ながら飼育室に入ってきた。
「本当だよ。でもさあ、生徒会長って接点が今迄あんまり無かったんだけど、どんな人なの?」
東の後ろに続いて部屋に入って来た里見が質問を投げかけてきた。
「どんな人…??俺も知らないんだよね。でも一部の女子には熱狂的なファンがいるみたいだよ」
東がそれに答える。
数多と同じクラスになった事が誰も無いんだからどんな人か分からないのは仕方ないと思う。
「へえーーっ、そもそも頭が良すぎて僕達とは住む世界が違うんだろうけど」
僕の言葉が終わるか終わらないうちに
「いや、僕は同じ世界に住んでますよ」
涼しい顔で微笑む生徒会長の声が耳に飛び込んできた。
「えっ、いつからいたの?全然気づかなかったんだけど」
びっくりしすぎて声がうわずる。
「僕は気づいてたけどね」
悪戯っぽく瑞穂が笑った。
「ここに来れば、いつでも君達に会えるってことですよね」
「まあ、そうだけど……。僕達だってちゃんと活動はしてるんだからさぁ。そこんとこ忘れないでよ」
生徒会長の質問に間髪入れずに答える瑞穂。
まあ、ある意味嘘では無い。
僕以外は、取り巻きを巻くための時間つぶしや日課として来ているだけで滞在平均時間は10分程度だと言う事はここでは黙っておこう。
「これから歓迎会まで宜しくお願いします。とりあえず連絡が出来る様にメルアド交換しませんか?」
生徒会長の問いかけに全員が鞄から携帯を取り出した。
「ところでさぁ、裏方って何するの?」
東は裏方って言葉に引っかかっているようだ。
「僕もあの話は今日聞いたばかりだったんで。実は何も考えてなかったんです」
「えっ、そうなの?だってあんなに堂々と…。」
里見が驚いて目を丸くしている。
僕もそうだけど、他の3人もある程度先生からの打算が生徒会長の耳には予め入っていた。と思っていたのが伺える。
「ああでも言わないとあの場は収まりませんから」
「なんだよ。それ」
僕はこの会話に少し微笑んだ。
「これからは生徒会長ではなく、数多と呼んで下さい。その方が短くていいです。」
これが生徒会長から数多に呼び名が変わった瞬間だった。
「そうだよな。じゃあ、お互い苗字呼びで。
俺は里見宜しく」
「僕は日向」
「僕は皆んなの王子様、瑞穂です」
「おれは東、ヒガシじゃ無くてアズマなんでそこんとこお間違えの無い様に」
簡単な自己紹介が終わった。
