愛され婚活するならお天気雪の日、九尾の妖狐をお相手に。

 そういえば、狐の嫁入り。そんな日には、お天気雨のような、不可思議な出来事が起こるんだった。

「私も……あの狐の仮面、付けるんですね……! 楽しみです」

 白無垢に狐の仮面……なんだか、楽しみでしかなかった。

「本当に……わかっていて、言ってるのか?」

「けど、まだ結婚しないですよ? 一年間は結婚を前提にお付き合いして、性格の相性をみたいです」

 さしもの私も、まさか初めて会った狐と結婚を決めたりしない。今日は縁談を前向きに進めるという話に留めておきたい。

「……一年のお付き合い? まあ、別に良いが。その間は、どうするんだ。俺が人界へ会いに行けば良いのか?」

「はい! いろんなデートも、たくさんしたいですね。いろんな場所へ行きましょう……!」

 私がパッと千早さんの手を繋いだら、彼の白い耳が頭から出て顔が赤くなった。

 ……あ。なんだか、可愛い。

Fin