愛され婚活するならお天気雪の日、九尾の妖狐をお相手に。

 千早さんは私に何かを無理強いするような男性ではないし、モラハラパワハラの気配は感じない。私もそれならば、交際相手に大歓迎だわ。

「私の両親への説明などは、スムーズにいきますでしょうか? たとえば、年二回は里帰りして、子どもの顔を見せたりなど……」

 もし、かくりよに私が移り住むことになっても、両親にはそういう姿を見せておけば、まったく問題ないと思う。遠方に嫁に行った娘は、そのくらいの頻度で会えれば良いのだし。

「べ……別に良い。俺も同行させてもらうことになるが……」

 千早さんは額に手を当てて、観念したかのようにそう言った。

「そうなんですか……!」

 私は手を叩いて喜んだ。こんなことを言うのもなんだけど、今までには条件が折り合おうが、結婚したいと思えるような人に出会えなかった。

 けど、千早さんに関しては条件が折り合えば、前向きに進めて良いと思えた。

 ……もちろん。すぐには結婚とはいかないだろうけど、私一人の希望としては、そう。

「……待ってくれ。勘違いでなければ、俺たち二人の縁談への話し合いが、滞りなく上手くいっているように思うんだが」