「、、、、意味が分からん」
拝啓、父上母上、拙者小野雪羽15歳高校1年生、人生最大の難問に差し掛かっております。
約1週間前の8月上旬のこと、俺の片想い相手である大原春夜先輩とその幼馴染である四天王先輩との夏祭りに行った時のこと。
人混みで離れ離れになって、四天王先輩と色々あって誤解も解けて仲良くなり春夜先輩と無事合流出来、仲良くなった事を報告した時。
突然、キスをされた。そう、キスです。頬にキスをするタイプのキスではなく唇と唇が触れ合うキスをしたのです。
そしてキスをし終わった後、春夜先輩は何と言ったでしょう。
そう、
『俺以外とあんまり仲良くすんな』
でございます。
意味が分からないでしょう。俺も勿論分かりません。
何がどうしてキスまで至り、仲良くするなと言う結論になったのか、1週間経った今でも俺は分かりません。
俺は何か気に触る事を言ったのでしょうか?したのでしょうか?それさえ分からずその後の夏休みの記憶は良く覚えておりません。
あの言葉の真意を考え続けて1週間、分からず仕舞いで急遽30分ほど前春夜先輩に呼び出されて、駅前で待って居ます。
「、、、、俺、何か怒らせたのかな」
と、不安になる始末。
でも呼び出されちゃったら断れない!それが恋心!!
って思っていると、少し離れた所から春夜先輩の姿を発見。俺に気付いたのか俺の所に駆け寄り優しい笑顔で話しかけてくれた。
良かった、怒ってはなさそう。
「雪羽、お待たせ。急に呼び出してごめんな」
「いえ!俺はいつでも暇なので全然大丈夫です!」
「それはそれで俺は心配なんだがな。さっ、行くか。早く行かないと俺が怒られる」
「?、はい」
誰かに呼び出されている?らしく、先輩はいつも以上にピシッとして居た。
そんな先輩を見て居たらあの時の事など聞く事は出来なかった。
そして着いたのは、まさかのファッション雑誌の撮影現場であった。カメラなどの機材が行き交い、無数の服がハンガーにかけられて、沢山のスタッフさん達が居る現場に何故か俺と先輩は居る。
俺は言葉に出来ず、ただ先輩の方を見る事しか出来なかった。
その視線に気づいた先輩は言った。絶望への道に向かう言葉を。
「今日、雪羽には1日だけモデルをして貰います。と言うかして欲しい」
「、、、、先輩、俺先輩を怒らせる事しましたか!!?」
「してない。してないんだ」
モデルと言う単語を聞いて、俺一歩春夜先輩から距離を取る。
何がどうして俺がモデルになる事が決まったか分からないが、俺の性格を知っている春夜先輩が言うなんて余程怒らせてしまったらしいと分かった。
とりあえず、謝るのが得策だよな。
と思って全力で頭を下げて謝る。
「謝りますから勘弁して下さい!」
「謝られても無理なんだ。俺の叔母さんからの要望なんだ」
「、、、、え?(顔を上げる)叔母さん?」
「コラ、ハル。私の事は夏希お姉さんと言いなさい。それか夏希さんと(頭を軽くコツく)」
春夜先輩の背後から現れたのは綺麗な女性だった。スーツを着ててショートカットで20代そこら辺に見えるツヤ?のある顔をしててファッションセンスも良くて、、、、それで、春夜先輩の叔母さん!!?!?
今気づいた。春夜先輩の叔母さんだと気付いた瞬間、ピシッと背筋が良くなった気がする。
多分春夜先輩の親族って事だと思うが、俺の体は正直モノだなってつくづく思う。
すると春夜先輩が俺を紹介したのか、春夜先輩の叔母さんこと夏希?さんが俺をジロジロ見ながら近付いてくる。
「君が雪羽君ねぇ、」
「は、はい」
「うん、やっぱり良い、君、モデルに興味はない?」
「ない、です」
夏希さんの視線と言うか圧に耐えられなくて思わず顔を背けてしまう。
周りのスタッフさんは慣れてるのか俺達に構わず作業を続けている。
「えぇ〜、報酬は弾むのに〜」
「だから言ったでしょ、夏希さん。急に言われたって困るって」
「しょうがないでしょ、次号で出るモデルが体調不良とか辞めるとかが続いてモデルが足らないんだから」
「だからって勝手に人の後輩の写真見て、モデルにするって決めるのは」
「え?、、、、じゃあ、俺を今日呼んだのってモデルを頼む為?」
「ぁー、そう。ごめん、騙すような事して。あの人は俺の実母の妹で中原夏希。ファッション雑誌の編集長で、モデルの管理もしてる。今担当している雑誌の1つが、モデル不足に陥ってて、俺が最初は頼まれてたんだけど、気づいたら人のスマホを見てて、それで」
「、、俺の写真を見られたって事ですか?」
「そう、本当にごめん」
春夜先輩は両手を合わせて申し訳なさそうな顔をして再び謝って来た。
呼び出せって言われたっぽいけど、先輩の性格を考えれば容易に断れそうな事だろうと思う、、、、だけど、それが出来ないほどに、夏希さんが強い人だと分かった。
だって今も有無を言わせないって目を俺に向けてるからさ。
そして話が終わったと思ったのか、俺の肩をポンっと優しくだけど逃がさないよ、と言うかのように掴む夏希さん。
「報酬は弾むし、今日だけだから、お願い。ダメかな???」
「いや、でも」
「、、、、〈ハルの小さい頃の写真でどう?女装アリ〉」
「よろしくお願いします、夏希さん。精一杯頑張ります(握手をする)」
「雪羽!?」
夏希さんからの提案を聞き、俺は目の色を変えて受け入れた。それを見て春夜先輩はビックリした表情を俺に向けてくる。気持ちは分かりますよ、先輩。
ズルいよ、春夜先輩を出されれば断る事は出来ないじゃないか。そうして俺と春夜先輩はモデルをする事が決定した。
多分この撮影が終わって雑誌が出る頃には、俺は羞恥心で死にたくなるだろうが、春夜先輩の小さい頃の写真があれば生き延びれると信じておこう。
用意された控え室で2人っきりになり用意された衣装に着替えている時に春夜先輩が着替えるのを止めて、真剣な表情をして俺の方を見ている。
それを見て、ちょっとドキリと心臓が跳ねて緊張する。
これは、本気のやつだ。
「ごめんな、雪羽」
「え?何がですか?ぁ、このモデルの件ですか?別に怒ってないですよ。謝らなくて良いですから」
「違う。この前の夏祭りでいきなりキスをした事だ」
「ッ」
春夜先輩の口から言われた言葉で俺は動きを止めてしまって、シャツを落としてしまう。
まさか今日、言われるとは思わなかったし、言われる準備させ出来てなかった。
なんか、キスされた時の事思い出して動作が悪いって言うかドギマギしてると言うか、意識しちゃいけないのに意識しちゃうって言うか。
でも、今なら、聞けるかも、しれない、よね??
そう思って俺は意を決して春夜先輩に問いかけた。
「あの、あの時「俺以外とあんまり仲良くするな」って言ってたましたけど、どう言う」
「、、、、、、、、笑わない?」
「笑いません!」
「、、、、嫉妬、だよ」
「へ?」
「嫉妬」ただその言葉を聞いて、俺はまた目が点になった。
春夜先輩の表情は目線を逸らして、言いにくそうって雰囲気をしてて、まさか。
俺が東野先輩達と仲良くするのが嫌だったから???
そう結論に至ってしまった。そして、可愛いと言うか答えになった。
だって、あの春夜先輩が幼馴染である四天王先輩に嫉妬するって考えただけでキュンキュンする!
でも、友達?かは分かんないけど、大切な後輩取られて嫉妬するってあるんだ。
初めて知った。
「あぁ〜(顔を赤くする)、マジあの時の俺馬鹿だった。ごめん、、、、無理矢理とは言えキスして、嫌いになったよな」
「!(この人何言ってんの!?)嫌いな訳ないし!と言うか何でそうなる!?俺がいつ言った!」
「!、、普通は、嫌だろ。ただの先輩に、キス、とは」
「嫌じゃないですけど!?(ただのじゃなくて片想い相手なんでね!)」
と、自分を悪く言う春夜先輩に俺は歯止めが効かず先輩を追い詰めながら言いたい事を言ってしまった。
嫌いになったって言われたところで即座に否定するぐらいには春夜先輩の事は大切なんで。恋愛感情としても後輩目線からしてもね。
だけど、安心はした。
俺に怒った訳でも嫌いになった訳でもなかったって分かっただけで。
それだけどフッと体が軽くなる。そう思ったと同時に背後から、咳払いが聞こえて来て、控室の扉が叩かれる音も少し遅れて耳に届いた。
俺と春夜先輩は顔を見合わせてから、出入り口の方に視線を向ける。そこには案の定、腕を組んで俺と春夜先輩を見つめる夏希さんの姿があった。
「着替え終わったと思って見に来たら、何乳繰り合ってるの」
「「乳繰り合ってません!!」」
「あっそ、なら早く着替えちゃって。メイクさん達準備してるんだから」
「あっそ、なら早く着替えちゃって。メイクさん達準備してるんだから」
俺と春夜先輩は夏希さんに急かされて急いで衣装に着替える。
用意された衣装は秋に出されるやつだからか、少し厚着だ。だけど、流石はファッション雑誌だなって思うぐらいに、服が良かった。
春夜先輩に似合う衣装、俺に似合う衣装をセレクトされているおかげで、見栄えがするし、初めてするメイクもヘアメイクも全部が全部初めての事だらけで心臓がドキドキする。
たった少しの工夫で俺は見違えるぐらい綺麗になった。髪も三つ編みのハーフアップでメイクはナチュラルだけど、秋色の茶色やオレンジ、黄色が使われて居て、リップの色も可愛い。
そして、俺はこの時やっと気づいた。
今俺女装をしているって事に。
後に終わった春夜先輩が死んだ魚のような目をしながら立っている俺の姿を見て、一呼吸してから夏希さんに抗議していく姿を見て、心の中で感謝をして、周りからの可愛い可愛いって言葉にいったん自己肯定感は上がった。
「夏希さん、何で雪羽女装なの???」
「言ったでしょ、モデルが足りないって。女性モデルの子達も用事だったり体調不良で居ないの!あの子なら性男だってバレないし!」
「(いや、ある程度骨格は男ぞ?俺(全力否定))」
「、、、、確かに」
「(確かに!!?!?春夜先輩、今確かにって言った!?)」
一瞬、俺って男に見えないのか?って自分自身の体を疑った。
確かに、確かに無駄な筋肉はないとか、力弱いとか、髪長いから女っぽいとか、言われてたけど、まさかそこまでだったとは、とちょっと気分が駄々下がってたけど、似合ってるって事って捉えて一応自己肯定感高めの気分低く低く状態で写真撮影に挑んだ。
一応春夜先輩は撮影する前に目を見て一言。
「可愛い」
「、、、、ありがとうございます。それで今日地獄に落ちても頑張れます」
「何で今日地獄に落ちる前提で言ってるのか、分かんない。あと、落ちないで」
なんかテンションがおかしくなっている気がする。
まぁ、気のせいって事で良いよな、うん。良い気に決まっている。
だが、周りからの視線と言うか目立っているって言う感覚に、一旦現実逃避をして撮影中の意識はなかったのだけは微かに覚えている。
次に意識が戻ったのは休憩中だった。隣にはお茶を飲んだ春夜先輩が立って居て俺も先輩も衣装が変わってたから着替えてたって分かったよね。
拝啓、父上母上、拙者小野雪羽15歳高校1年生、人生最大の難問に差し掛かっております。
約1週間前の8月上旬のこと、俺の片想い相手である大原春夜先輩とその幼馴染である四天王先輩との夏祭りに行った時のこと。
人混みで離れ離れになって、四天王先輩と色々あって誤解も解けて仲良くなり春夜先輩と無事合流出来、仲良くなった事を報告した時。
突然、キスをされた。そう、キスです。頬にキスをするタイプのキスではなく唇と唇が触れ合うキスをしたのです。
そしてキスをし終わった後、春夜先輩は何と言ったでしょう。
そう、
『俺以外とあんまり仲良くすんな』
でございます。
意味が分からないでしょう。俺も勿論分かりません。
何がどうしてキスまで至り、仲良くするなと言う結論になったのか、1週間経った今でも俺は分かりません。
俺は何か気に触る事を言ったのでしょうか?したのでしょうか?それさえ分からずその後の夏休みの記憶は良く覚えておりません。
あの言葉の真意を考え続けて1週間、分からず仕舞いで急遽30分ほど前春夜先輩に呼び出されて、駅前で待って居ます。
「、、、、俺、何か怒らせたのかな」
と、不安になる始末。
でも呼び出されちゃったら断れない!それが恋心!!
って思っていると、少し離れた所から春夜先輩の姿を発見。俺に気付いたのか俺の所に駆け寄り優しい笑顔で話しかけてくれた。
良かった、怒ってはなさそう。
「雪羽、お待たせ。急に呼び出してごめんな」
「いえ!俺はいつでも暇なので全然大丈夫です!」
「それはそれで俺は心配なんだがな。さっ、行くか。早く行かないと俺が怒られる」
「?、はい」
誰かに呼び出されている?らしく、先輩はいつも以上にピシッとして居た。
そんな先輩を見て居たらあの時の事など聞く事は出来なかった。
そして着いたのは、まさかのファッション雑誌の撮影現場であった。カメラなどの機材が行き交い、無数の服がハンガーにかけられて、沢山のスタッフさん達が居る現場に何故か俺と先輩は居る。
俺は言葉に出来ず、ただ先輩の方を見る事しか出来なかった。
その視線に気づいた先輩は言った。絶望への道に向かう言葉を。
「今日、雪羽には1日だけモデルをして貰います。と言うかして欲しい」
「、、、、先輩、俺先輩を怒らせる事しましたか!!?」
「してない。してないんだ」
モデルと言う単語を聞いて、俺一歩春夜先輩から距離を取る。
何がどうして俺がモデルになる事が決まったか分からないが、俺の性格を知っている春夜先輩が言うなんて余程怒らせてしまったらしいと分かった。
とりあえず、謝るのが得策だよな。
と思って全力で頭を下げて謝る。
「謝りますから勘弁して下さい!」
「謝られても無理なんだ。俺の叔母さんからの要望なんだ」
「、、、、え?(顔を上げる)叔母さん?」
「コラ、ハル。私の事は夏希お姉さんと言いなさい。それか夏希さんと(頭を軽くコツく)」
春夜先輩の背後から現れたのは綺麗な女性だった。スーツを着ててショートカットで20代そこら辺に見えるツヤ?のある顔をしててファッションセンスも良くて、、、、それで、春夜先輩の叔母さん!!?!?
今気づいた。春夜先輩の叔母さんだと気付いた瞬間、ピシッと背筋が良くなった気がする。
多分春夜先輩の親族って事だと思うが、俺の体は正直モノだなってつくづく思う。
すると春夜先輩が俺を紹介したのか、春夜先輩の叔母さんこと夏希?さんが俺をジロジロ見ながら近付いてくる。
「君が雪羽君ねぇ、」
「は、はい」
「うん、やっぱり良い、君、モデルに興味はない?」
「ない、です」
夏希さんの視線と言うか圧に耐えられなくて思わず顔を背けてしまう。
周りのスタッフさんは慣れてるのか俺達に構わず作業を続けている。
「えぇ〜、報酬は弾むのに〜」
「だから言ったでしょ、夏希さん。急に言われたって困るって」
「しょうがないでしょ、次号で出るモデルが体調不良とか辞めるとかが続いてモデルが足らないんだから」
「だからって勝手に人の後輩の写真見て、モデルにするって決めるのは」
「え?、、、、じゃあ、俺を今日呼んだのってモデルを頼む為?」
「ぁー、そう。ごめん、騙すような事して。あの人は俺の実母の妹で中原夏希。ファッション雑誌の編集長で、モデルの管理もしてる。今担当している雑誌の1つが、モデル不足に陥ってて、俺が最初は頼まれてたんだけど、気づいたら人のスマホを見てて、それで」
「、、俺の写真を見られたって事ですか?」
「そう、本当にごめん」
春夜先輩は両手を合わせて申し訳なさそうな顔をして再び謝って来た。
呼び出せって言われたっぽいけど、先輩の性格を考えれば容易に断れそうな事だろうと思う、、、、だけど、それが出来ないほどに、夏希さんが強い人だと分かった。
だって今も有無を言わせないって目を俺に向けてるからさ。
そして話が終わったと思ったのか、俺の肩をポンっと優しくだけど逃がさないよ、と言うかのように掴む夏希さん。
「報酬は弾むし、今日だけだから、お願い。ダメかな???」
「いや、でも」
「、、、、〈ハルの小さい頃の写真でどう?女装アリ〉」
「よろしくお願いします、夏希さん。精一杯頑張ります(握手をする)」
「雪羽!?」
夏希さんからの提案を聞き、俺は目の色を変えて受け入れた。それを見て春夜先輩はビックリした表情を俺に向けてくる。気持ちは分かりますよ、先輩。
ズルいよ、春夜先輩を出されれば断る事は出来ないじゃないか。そうして俺と春夜先輩はモデルをする事が決定した。
多分この撮影が終わって雑誌が出る頃には、俺は羞恥心で死にたくなるだろうが、春夜先輩の小さい頃の写真があれば生き延びれると信じておこう。
用意された控え室で2人っきりになり用意された衣装に着替えている時に春夜先輩が着替えるのを止めて、真剣な表情をして俺の方を見ている。
それを見て、ちょっとドキリと心臓が跳ねて緊張する。
これは、本気のやつだ。
「ごめんな、雪羽」
「え?何がですか?ぁ、このモデルの件ですか?別に怒ってないですよ。謝らなくて良いですから」
「違う。この前の夏祭りでいきなりキスをした事だ」
「ッ」
春夜先輩の口から言われた言葉で俺は動きを止めてしまって、シャツを落としてしまう。
まさか今日、言われるとは思わなかったし、言われる準備させ出来てなかった。
なんか、キスされた時の事思い出して動作が悪いって言うかドギマギしてると言うか、意識しちゃいけないのに意識しちゃうって言うか。
でも、今なら、聞けるかも、しれない、よね??
そう思って俺は意を決して春夜先輩に問いかけた。
「あの、あの時「俺以外とあんまり仲良くするな」って言ってたましたけど、どう言う」
「、、、、、、、、笑わない?」
「笑いません!」
「、、、、嫉妬、だよ」
「へ?」
「嫉妬」ただその言葉を聞いて、俺はまた目が点になった。
春夜先輩の表情は目線を逸らして、言いにくそうって雰囲気をしてて、まさか。
俺が東野先輩達と仲良くするのが嫌だったから???
そう結論に至ってしまった。そして、可愛いと言うか答えになった。
だって、あの春夜先輩が幼馴染である四天王先輩に嫉妬するって考えただけでキュンキュンする!
でも、友達?かは分かんないけど、大切な後輩取られて嫉妬するってあるんだ。
初めて知った。
「あぁ〜(顔を赤くする)、マジあの時の俺馬鹿だった。ごめん、、、、無理矢理とは言えキスして、嫌いになったよな」
「!(この人何言ってんの!?)嫌いな訳ないし!と言うか何でそうなる!?俺がいつ言った!」
「!、、普通は、嫌だろ。ただの先輩に、キス、とは」
「嫌じゃないですけど!?(ただのじゃなくて片想い相手なんでね!)」
と、自分を悪く言う春夜先輩に俺は歯止めが効かず先輩を追い詰めながら言いたい事を言ってしまった。
嫌いになったって言われたところで即座に否定するぐらいには春夜先輩の事は大切なんで。恋愛感情としても後輩目線からしてもね。
だけど、安心はした。
俺に怒った訳でも嫌いになった訳でもなかったって分かっただけで。
それだけどフッと体が軽くなる。そう思ったと同時に背後から、咳払いが聞こえて来て、控室の扉が叩かれる音も少し遅れて耳に届いた。
俺と春夜先輩は顔を見合わせてから、出入り口の方に視線を向ける。そこには案の定、腕を組んで俺と春夜先輩を見つめる夏希さんの姿があった。
「着替え終わったと思って見に来たら、何乳繰り合ってるの」
「「乳繰り合ってません!!」」
「あっそ、なら早く着替えちゃって。メイクさん達準備してるんだから」
「あっそ、なら早く着替えちゃって。メイクさん達準備してるんだから」
俺と春夜先輩は夏希さんに急かされて急いで衣装に着替える。
用意された衣装は秋に出されるやつだからか、少し厚着だ。だけど、流石はファッション雑誌だなって思うぐらいに、服が良かった。
春夜先輩に似合う衣装、俺に似合う衣装をセレクトされているおかげで、見栄えがするし、初めてするメイクもヘアメイクも全部が全部初めての事だらけで心臓がドキドキする。
たった少しの工夫で俺は見違えるぐらい綺麗になった。髪も三つ編みのハーフアップでメイクはナチュラルだけど、秋色の茶色やオレンジ、黄色が使われて居て、リップの色も可愛い。
そして、俺はこの時やっと気づいた。
今俺女装をしているって事に。
後に終わった春夜先輩が死んだ魚のような目をしながら立っている俺の姿を見て、一呼吸してから夏希さんに抗議していく姿を見て、心の中で感謝をして、周りからの可愛い可愛いって言葉にいったん自己肯定感は上がった。
「夏希さん、何で雪羽女装なの???」
「言ったでしょ、モデルが足りないって。女性モデルの子達も用事だったり体調不良で居ないの!あの子なら性男だってバレないし!」
「(いや、ある程度骨格は男ぞ?俺(全力否定))」
「、、、、確かに」
「(確かに!!?!?春夜先輩、今確かにって言った!?)」
一瞬、俺って男に見えないのか?って自分自身の体を疑った。
確かに、確かに無駄な筋肉はないとか、力弱いとか、髪長いから女っぽいとか、言われてたけど、まさかそこまでだったとは、とちょっと気分が駄々下がってたけど、似合ってるって事って捉えて一応自己肯定感高めの気分低く低く状態で写真撮影に挑んだ。
一応春夜先輩は撮影する前に目を見て一言。
「可愛い」
「、、、、ありがとうございます。それで今日地獄に落ちても頑張れます」
「何で今日地獄に落ちる前提で言ってるのか、分かんない。あと、落ちないで」
なんかテンションがおかしくなっている気がする。
まぁ、気のせいって事で良いよな、うん。良い気に決まっている。
だが、周りからの視線と言うか目立っているって言う感覚に、一旦現実逃避をして撮影中の意識はなかったのだけは微かに覚えている。
次に意識が戻ったのは休憩中だった。隣にはお茶を飲んだ春夜先輩が立って居て俺も先輩も衣装が変わってたから着替えてたって分かったよね。
