今日も、明日も。

同じクラスで毎日話していて距離が近い方が有利。共通の話題や趣味がないと不利。相手への好意すら疑われる。
そしてーー
『嘘だろ。付き合って一週間経つのに岡崎の彼女、まだヤらしてくんねーの?』
『こう言っちゃ悪いけど彼女、岡崎のこと好きじゃないんじゃない? だって好きな男ならすぐヤらせるでしょ』
こんな会話を笑いながら毎日繰り返す彼ら。もう反吐が出そうだと思うこともあったけれど、きっとこれが現代の“普通”なのだ。古い考え方の両親の元で育ったのが悪いのだと、自分を責めた時もある。
どちらが正しいのか結局わからないーーもしかしたら人の数だけ正義や正しさはあるのかもしれない。
だけど学生時代の影響からか、恋愛や情欲に溺れることはみっともなくかっこ悪く、下品で厭らしいというイメージをいつしか抱くようになっていた。

カーテンを締めたまま窓ガラスを開ける。もうすぐ真冬に突入する冬の空気と風が部屋へ流れ込み、思わず寒さにぶるっと震えた。
カーテンの端から少し外を覗き見ると満月が煌々と輝いていた。オレンジ色ではなく、私の好みの黄色に青白みを帯びたような色だ。
暫く満月を見つめ、机の上のスマホに手を伸ばす。ロック画面をフリックし、電話帳をタップして日川さんにーー優斗さんに電話をかける。