今日も、明日も。

私が簡単にヤキモチを妬く以上に、二人の強い絆や覚悟がそこにあった。日川さんと麗子さんの間に、私が入る隙間などない。
「私はあの時、優斗の優しさや穏やかな部分に惹かれたの。今の夫に不満があったわけではないけど、結婚もビジネスの一部のようなものだったから。彼の存在に甘えていたのかもね」
「俺も麗子を支えたいと思っていた。バリバリのキャリアウーマンで弱音は滅多に吐かないし男勝りだけど、本当は心根は優しくて、なのに人に対して不器用で。もっと俺を頼ってほしかったし、必要としてほしかった」
私は二人を見つめることしかできなかった。お互いの顔を見ずに二人とも私を見ているが、そこには互いを見なくとも分かり合えているような、深い信頼のような雰囲気がある。
日川さんと麗子さんが関わった時間は約六ヵ月間、一年にも満たない。だけど彼らが過ごした時間は濃く、時の長さだけではないものが確かにあった。
「今からでも日川さんと一緒になれる可能性はあるのでしょうか。彼と歩む未来はないのでしょうか?」
気がつけば口が勝手に動いていた。すると、麗子さんはムッとしたのか眉根を寄せてきっぱりした口調で言い放つ。
「勝手なことを言わないでちょうだい。夫とは上手くいっているし、今は二人目を産んで可愛い子供がいて、私なりに幸せなの。それに優斗の意思もあるのだから、私や秋川ちゃんの都合だけで勝手に決められないわよ」
目を見てはっきりと言われ、私は再び俯いた。彼女の言う通りだと思った。誰を選ぶかは日川さんしか答えを知らない。