「結論から言えば“両想いだった”のよね」
「お、おい」
「この子になら話しても大丈夫よ。優斗もそう思っているんでしょう」
「ああ……まあな」
私がごくりと唾を呑み込むと、麗子さんは昔のことを話してくれた。
二人が出逢ったのは今から四年前、十一月にもかかわらず珍しく雪が降った日のことだった。
「十一月に雪なんて珍しいわよね」
「はい。この辺りにしては珍しいですね」
麗子さんは当時、近所のクリーニング店に勤めていた。日川さんはその時から既に店長をしており、たまに来店する麗子さんから洗剤や柔軟剤のお勧めや新商品のことについて話している内に、次第に仲良くなっていった。
「そんなある日、優斗から告白されたの。と言っても、会話するみたいにサラッとだけど」
『ずっと好きだった。よかったら付き合ってほしい』
五月の陽光が差し込むランドリーの室内で、いつもより低い声で彼が言った。
『ごめんなさい。実は私、結婚が決まっているの』
『本当なのか』
『ええ。……彼より貴方と先に出会っていたらよかったのに』
「その日を最後に麗子は店に来なくなった」
「結婚したから、ですか?」
「それもあるけど妊娠していたから。出産で店に行くどころじゃなくなったの」
私はもう一度ーー今日で何度目かーー唾を呑み込んだ。胸の奥が切なさで痛くて苦しい。
日川さんも麗子さんもどんな想いを抱えていたのか。どんな気持ちでお互いのことを考え、決断してそれぞれの人生を歩むと決意したのか。
「お、おい」
「この子になら話しても大丈夫よ。優斗もそう思っているんでしょう」
「ああ……まあな」
私がごくりと唾を呑み込むと、麗子さんは昔のことを話してくれた。
二人が出逢ったのは今から四年前、十一月にもかかわらず珍しく雪が降った日のことだった。
「十一月に雪なんて珍しいわよね」
「はい。この辺りにしては珍しいですね」
麗子さんは当時、近所のクリーニング店に勤めていた。日川さんはその時から既に店長をしており、たまに来店する麗子さんから洗剤や柔軟剤のお勧めや新商品のことについて話している内に、次第に仲良くなっていった。
「そんなある日、優斗から告白されたの。と言っても、会話するみたいにサラッとだけど」
『ずっと好きだった。よかったら付き合ってほしい』
五月の陽光が差し込むランドリーの室内で、いつもより低い声で彼が言った。
『ごめんなさい。実は私、結婚が決まっているの』
『本当なのか』
『ええ。……彼より貴方と先に出会っていたらよかったのに』
「その日を最後に麗子は店に来なくなった」
「結婚したから、ですか?」
「それもあるけど妊娠していたから。出産で店に行くどころじゃなくなったの」
私はもう一度ーー今日で何度目かーー唾を呑み込んだ。胸の奥が切なさで痛くて苦しい。
日川さんも麗子さんもどんな想いを抱えていたのか。どんな気持ちでお互いのことを考え、決断してそれぞれの人生を歩むと決意したのか。

