日川さんが運営するコインランドリーは全国チェーン店と違い、二十四時間営業ではなく閉店時間がある。
彼女からの想像もしていない提案に、思わず私は唾を飲み込んだ。
それを見透かしたように、また彼女の冷静な声が聞こえた。
『嫌ならはっきり断っても良いのよ』
「い、いえ。分かりました、では閉店後にそちらに行きます」
『ええ。では午後八時に』
そこで電話が切れた。不安は未だ胸の中を渦巻いているが、約束したのだから行くしかない。
部屋を出ると辺りは漆黒の闇だ。その中にある住宅街の路の両脇にある街灯が金色に光っている。
十一月の始めである今の時期は空気が凛としていて、時々吹く風が冷たい。
部屋着である灰色無地の厚手の長袖シャツに紺のジャンパーを軽く羽織った服装で、コインランドリーに向かう。数十分歩くとランドリーの優しい橙色の灯りが見えた。
緊張で少し高鳴る鼓動で看板を見上げると、青白く煌々と光っているネオンが消えていた。自動扉には【準備中】のプレートがかかっているが店内は明るい。自動扉の前に立つと静かに左右に開いた。
店の中に入ると、中央の四角いテーブルに二人が座っていた。雰囲気からお似合いだなと思い、胸が痛むと同時に口の中が渇いていく。
「こ、こんばんは」
彼女からの想像もしていない提案に、思わず私は唾を飲み込んだ。
それを見透かしたように、また彼女の冷静な声が聞こえた。
『嫌ならはっきり断っても良いのよ』
「い、いえ。分かりました、では閉店後にそちらに行きます」
『ええ。では午後八時に』
そこで電話が切れた。不安は未だ胸の中を渦巻いているが、約束したのだから行くしかない。
部屋を出ると辺りは漆黒の闇だ。その中にある住宅街の路の両脇にある街灯が金色に光っている。
十一月の始めである今の時期は空気が凛としていて、時々吹く風が冷たい。
部屋着である灰色無地の厚手の長袖シャツに紺のジャンパーを軽く羽織った服装で、コインランドリーに向かう。数十分歩くとランドリーの優しい橙色の灯りが見えた。
緊張で少し高鳴る鼓動で看板を見上げると、青白く煌々と光っているネオンが消えていた。自動扉には【準備中】のプレートがかかっているが店内は明るい。自動扉の前に立つと静かに左右に開いた。
店の中に入ると、中央の四角いテーブルに二人が座っていた。雰囲気からお似合いだなと思い、胸が痛むと同時に口の中が渇いていく。
「こ、こんばんは」

